研究課題/領域番号 |
22H00015
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
金子 拓 東京大学, 史料編纂所, 教授 (10302655)
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研究分担者 |
加瀬 直弥 國學院大學, 神道文化学部, 教授 (50445459)
石津 裕之 東京大学, 史料編纂所, 助教 (50812674)
野田 泰三 京都橘大学, 文学部, 教授 (90335183)
藤本 仁文 京都府立大学, 文学部, 准教授 (90580580)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 賀茂別雷神社 / 史料学 / 神事 / 氏人 / 中近世移行期 / 歴史情報資源化 |
研究実績の概要 |
賀茂別雷神社の所領支配・収取制度の歴史的変遷、氏人たちにより運営された祭祀神事の実態と歴史的変遷、神事を通じて明らかとなる信仰文化の特質、宗教領主が時代を通じて存続するために行った政治権力者との交渉・接触など、多様な側面から賀茂社の歴史的実態を明らかにするという目的のもと、今年度は以下の研究・調査を行った。 ①賀茂別雷神社文書の歴史情報資源化(デジタル撮影):業者委託による撮影、および代表者・分担者が参加して、約800点(約6500コマ)の撮影を行い、そのおり史料調査も行った。また、國學院大学所蔵座田家文書のマイクロフィルムについてデジタルスキャニングを行い、これらの画像は、史料編纂所「Hi-CAT Plus」データベースから公開した。 ②賀茂社氏人の研究:賀茂社氏人の活動を研究するうえで、彼らの人名比定が重要であるという認識に鑑み、学術支援職員を雇用して、賀茂社の文書から署名・花押の画像を切り取り、史料編纂所「花押データベース」へ搭載する作業を進めた。 ③研究成果の公開:進めてきた研究の一部について、代表者金子がボン大学との国際研究集会で研究報告をおこない、分担者石津が『賀茂別雷神社史料4 氏人相論』の編纂作業を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画では、京都の岡本家文書の整理・目録化を進める予定であったが、所蔵者の意向によりそれが見送りとなった。そのかわり、氏人家の末裔である岡本家(京都の岡本家とは別の家)の伝来史料について調査・撮影の許可を得、撮影を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後もひきつづき賀茂別雷神社文書の撮影を進めていくとともに、氏人家伝来の史料についても対象を広げて調査・撮影を実施する予定である。また、それに応じて得られた知見について、機会を得られれば論文・口頭報告などのかたちで成果の公開を行っていきたい。
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