研究課題
基盤研究(A)
本研究は、考古学、社会学、統計学などの学際的な共同研究にもとづくシミュレーションによって、日本列島域における先史・古代社会の人口、さらには性別・年齢の構成比の具体的な数値を確率的に推定し、人口動態として表わされる社会のメカニズムを検証可能なものにする技術的な基盤を整備しようとするものである。
考古学、社会学、統計学が協業し、情報工学の手法によって統計的な構造復原をおこなうという、学際融合的な方法上の意義は大きく、今後人文学にも求められるようになる統計的な思考を先取りしたものだといえる。この新たな古人口学の創成によって、多様な社会が幾度となく隆盛/淘汰を重ねてきた具体相を可視化することが可能になろう。