政治体制としての代議制民主主義の現状と可能性ー東地中海地域の事例から

2022 年度 審査結果の所見

• 研究課題/領域番号: 22H00053
• 研究種目: 基盤研究(A)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 審査区分: 中区分6:政治学およびその関連分野
• 研究機関: 同志社大学
• 研究代表者: 月村 太郎 同志社大学, 政策学部, 教授 (70163780)
• 研究分担者: 溝口 修平 法政大学, 法学部, 教授 (20648894) ; 松嵜 英也 津田塾大学, 学芸学部, 准教授 (20780133) ; 廣瀬 陽子 慶應義塾大学, 総合政策学部(藤沢), 教授 (30348841) ; 妹尾 哲志 専修大学, 法学部, 教授 (50580776) ; 東野 篤子 筑波大学, 人文社会系, 教授 (60405488) ; 吉田 徹 同志社大学, 政策学部, 教授 (60431300) ; 末近 浩太 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (70434701) ; 今井 宏平 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 研究企画部, 海外研究員 (70727130) ; 岩坂 将充 北海学園大学, 法学部, 教授 (80725341) ; 富樫 耕介 同志社大学, 政策学部, 准教授 (80803444)
• 研究期間 (年度): 2022-04-01 – 2027-03-31

研究の概要

代議制民主主義の意義やそれに基づく体制が、直接民主主義的行動・制度や権威主義的な統治手法によって揺らいでいることを踏まえ、東地中海地域の新興民主主義国家における脆弱な代議制民主主義について、国内的条件、外部アクターの影響、国内政治のダイナミクスから、直接民主主義や権威主義との関係を考察し、直接民主主義や権威主義との関係がどのような要因によって対立的あるいは補完的になるかを明らかにする。

学術的意義、期待される成果

東地中海地域の新興国における代議制民主主義の実践状況を「民主主義と権威主義のせめぎあい」という観点からではなく、当該国の政策課題の克服という観点から評価しようとする研究である。直接民主主義的動きや権威主義的統治の導入を代議制民主主義の危機と捉えず、対象地域の地政学上の位置を踏まえつつ、国内政治や外交上の政策課題と照らし合わせて評価を試みる点に意義がある。