研究課題
基盤研究(A)
KamLAND-Zen実験では、約750kgの同位体濃縮Xe(136Xe:91%)を液体シンチレータに溶かし込み、マヨラナ質量の高感度検証を行う。本研究は、シンチレーション光撮像装置を利用したガンマ線事象識別と多重中性子タグの改良によりバックグラウンドを削減し、将来検出器の高性能化を計画するKamLAND2-Zenによって、有効質量(>20meV)までの検証による質量階層構造の解明を目指す。
応募者が開発した低バックグラウンドの高反射率ミラーの技術を発展し、シンチレーション光撮像装置を2台作製、ガンマ線とベータ線事象を高い位置分解能で測定することにより区別し、宇宙線ミューオンの原子核破砕反応で生成された長寿命核によるガンマ線背景事象を除き、従来の背景事象を100分の1まで抑制する。世界に追随を許さないマヨラナニュートリノ質量に対する感度が期待できる。