研究課題/領域番号 |
22H00139
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
三原 智 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (80292837)
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研究分担者 |
西口 創 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (10534810)
深尾 祥紀 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (80443018)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 量子ビーム / ミューオン |
研究実績の概要 |
本研究では先行研究(基盤研究(S))で開発をおこなっていたJ-PARC における μ- - e- 転換事象探索実験(COMET実験)のための高純度パルスミューオンビームラインの性能を見極めるビーム診断用検出器(StrEcal 検出器)を活用して、レプトン数の保存則を破る反応であるμ- - e+転換事象探索を行うことを目的としている。 2022年度はCOMET実験のためのビームラインがJ-PARCに完成した。2023年2月にはJ-PARC陽子加速器からの陽子ビームをあらたに建設されたCOMETビームラインに輸送して、ビームライン室に配置したグラファイト標的に照射し、そこで生成されるミューオンビームを実験室に輸送してビームの分析評価を行った。本研究ではこの評価を行うための検出器整備を行い、COMET実験、μ- - e+転換事象探索実験が必要とするミューオンビームが実験室に輸送されていることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022 年度前半には、ビームを計測する検出器として、放射線耐性に優れたシリコンカーバイトを使用した新しいタイプの半導体検出器を準備した。また、海外共同研究者の協力を得て、粒子数計測、プロファイル計測を行うためのシンチレータホドスコープの整備も実施した。シリコンカーバイト半導体検出器の準備には KEK・素核研で別途開発を行っている岸下徹一氏のグループの協力を得てエレクトロニクスを整備した。また、これらと並行してLYSO 検出器の生産を行ないその性能評価を行った。 2022年12月には COMET 実験用のビームラインが完成し、二次ビーム生成が可能になった。その後、2023年2月には、この時点までに準備したビーム計測用検出器群を実験室に配置しビーム計測を行った。この際、本研究で準備した上述の検出器に加えて、ミューオン運動量をスキャンするためのレンジカウンター検出器を大阪大学の協力により接しし、ビーム計測に役立てた。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度にミューオンビームの生成試験を実施したが、施設側の問題により予定していたビームタイムをすべて消化することができず、必要なスタディが完了できないでいる。このため2023年度に再度ビームタイムを要求し必要なビーム試験を終わらせる。 その後、施設側ではCOMET実験グループの第一期の物理計測(Phase-I) を実施するための施設整備が行われるが、本研究では、2023年度初頭のビーム試験期間中も並行してLYSO結晶の追加生産とそれに伴う性能評価、並びにAPD光センサーの取り付けを行い 、カロリメータ筐体内で中心部分に不感領域を形成するための作業を継続する。また、これと並行してCOMET実験、本研究で使用する検出器用電磁石の整備を実施する。
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