研究課題/領域番号 |
22H00246
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研究機関 | 一般財団法人日本自動車研究所 |
研究代表者 |
平岡 敏洋 一般財団法人日本自動車研究所, 新モビリティ研究部, 研究員 (30311749)
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研究分担者 |
霜野 慧亮 東京大学, 生産技術研究所, 特任助教 (30858783)
小野 晋太郎 福岡大学, 工学部, 准教授 (80526799)
荒川 俊也 日本工業大学, 先進工学部, 教授 (50631248)
小栗 宏次 愛知県立大学, 情報科学部, 教授 (00224676)
河中 治樹 愛知県立大学, 情報科学部, 准教授 (90423847)
Pennigton Miles 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (10818561)
本間 健太郎 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (90633371)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 自動運転 / 信頼度 / 推定 / 機械学習 / ヒューマンマシンインタフェース / ワークショップ / デザインプロトタイピング |
研究実績の概要 |
信頼推定班の研究実績を記す.生体信号に基づく信頼感推定を行う1-1班では,先行研究を参考にした実験環境を構築し,実験協力者20名による実験を実施した.実験では運転者行動以外に視線挙動についても取得した.つぎに,カメラ画像に基づく信頼感推定を行う1-2班では,自動運転車に対する歩行者の信頼度推定手法を提案した.歩行者が横断歩道を渡る際に自動運転車が接近する状況をVR環境で再現し,歩行者は車両に対する信頼を常時3段階で評価する.この様子を撮影したカメラ画像から抽出した骨格座標と,歩行者と車両の位置・速度から,深層学習により前述の信頼度を推定した結果,約60%の精度で推定することができた. つぎに,信頼較正HMI班の研究実績を記す.運転者に対するiHMIの検討を行う2-1班では,車内HMIを介した車両とドライバの相互作用を検討するために,車両および運転者双方にフィードバックループが存在するとの仮定の下,これらのループが相互作用するメカニズムについて制御工学の知見に基づいて検討するための基礎調査を行った.外部交通参加者に対するeHMIの検討を行う2-2班では, 注視点情報を用いた客観的かつ連続的なeHMIの評価指標を作成した.信号のない横断歩道を仮想空間に構築し,視線計測を可能なHMDを用いた実験により,eHMIごとの横断者の判断時間(信頼度)を評価できることを確認した. デザインプロトタイピング班(3班)では,信頼較正HMI,特にレベル3自動運転車における操作権限移譲を安全かつ安心に行うためのインタフェースについて,関連プロジェクトのレビューおよび機会領域の探索を行った.その上でデザイン系・工学系の専門家と学生計14名が参加するワークショップを開催し,通信不全や天候急変などのアクシデントにも対応できるマルチモーダルなHMIについてアイデアを多数創出した後,有望なアイデア群を特定した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者である平岡が2022年9月末で東京大学生産技術研究所を退職し,10月から一般財団法人 日本自動車研究所 新モビリティ研究部に異動したために,2022年度において本科研費プロジェクトに使えるエフォートが削減した.その削減分については,研究分担者に追加配当することで対応したが,研究遂行に一部遅れが生じた. また,2022年11月末で,研究分担者の霜野が所属する東京大学生産技術研究所自動運転の車両運動制御寄付研究部門が終了し,同研究所須田研究室に異動となった.これに伴い,本科研費プロジェクトに使えるエフォートが削減したために研究遂行が予定通りに進まず,研究費も一部返金した. 上記以外の分担研究者については,概ね予定通り遂行できた.
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今後の研究の推進方策 |
研究の推進促進を狙いとして,本科研費プロジェクト2年目となる2023年度より,新たに分担研究者1名(奈良先端科学技術大学院大学・劉海龍助教)を追加する.
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