研究課題
基盤研究(A)
本研究は、応募者のSrCoOx薄膜と固体電解質による熱伝導度可変をシーズとし、世界初の全固体熱トランジスタの実現を目指す野心的な研究提案である。これまでに提案されてきた熱トランジスタの欠点(電解液を用いるために、デバイス化の際に封止が必要である等)を克服することが可能な技術であり、学術的にも産業的にも重要な課題である。
熱トランジスタは、電子機器からの微小廃熱の有効再利用のみならず、半導体集積回路の熱制御デバイスや、熱のシャッター、熱のディスプレイ、フォノン論理回路などに応用が可能である。これが全固体型で実現できれば、ハンドリングなどの観点からも大きなブレークスルーとなり、産業的な波及効果が大きい。さらに、全固体熱トランジスタはこれまでに実現されたことがなく、実現すれば学術的な面でも大きな成果となる。