研究課題
基盤研究(A)
本研究は、共析系β安定化元素とα安定化元素を大量に添加することで、マルテンサイト変態温度と格子歪のトレードオフ関係の打破を試み、準安定βTi合金の応力誘起マルテンサイト変態に起因する超弾性ひずみの「室温における最大値」を追求するとともに、その相安定性の解明を目指すものである。
本研究は、巨大超弾性ひずみを有するチタン基合金の創成を目指した研究であり、通常Nbなどの添加で超弾性・形状記憶の機能を発現させていたTi基合金において、AlやSnなどこれまで添加例が少ない元素を利用するものである。したがって、元素戦略的に重要で、生体アレルギー元素を含まない医療用超弾性チタンTi合金実現の可能性を秘めている。