研究課題
基盤研究(A)
走査トンネル顕微鏡による局所構造評価・分光測定と電気伝導測定を同時に測定することが可能な装置を開発する。単原子層二次元超伝導体をモデル系として、これまで電気伝導測定により探索されてきた種々の現象に対して、トンネル分光による局所分光測定を行うことにより実空間分光学的視点からの解明を進め、局所的構造欠陥やそれに伴う分光的乱れによる影響を本質的な物性から明確に識別することを試みる。
同一超高真空装置内に走査トンネル顕微鏡測定と電気輸送測定を融合するシステムを構築しようとする研究である。近藤効果や超伝導などで、伝導測定と分光測定が半ば矛盾する結果になることはよく知られている。本研究では、局所分光やその分布・空間的相関評価を行い、超伝導絶縁体転移に対する普遍則を見出すことを目標とする。