研究課題
基盤研究(A)
強い電子相関を持つ第一遷移金属を含む系に対して高い精度の電子状態計算を実現するため、完全結合クラスター展開を基軸にF12理論・量子埋め込みを統合した高精度電子相関計算を実現して、正確なスピン状態と固体のバンド構造の計算手法をボトムアップに構築する。これによって高精度電子相関計算によって固体のバルク・表面が取扱えられるようにし、半導体光触媒等における物理現象の理解を可能にする。
固体の電子状態計算に対し、現在一般的に用いられている密度汎関数法によるものより遙かに高精度な計算を可能とする高精度電子相関計算を実現しようとする本研究は、電子状態理論計算の可能性を広げうる。強い電子相関を持つ系に対して高精度での理論計算が実現することによって、これまでは定量的な理解が困難であった半導体光触媒の反応機構や合理的なデバイス設計が可能になると期待できる。