研究課題
基盤研究(A)
ヒストンH3K9のメチル化がどのようにしてヘテロクロマチンを形成・維持し転写抑制に至るのかという問いに、5種類のH3K9メチル化酵素を全て欠失させた細胞株を用いた解析により迫ろうとするものである。酵母を用いた合成生物学的手法によってヘテロクロマチン化を介した遺伝子抑制機構に迫ろうとする計画も、既存データに基づいた実現性の高い計画となっている。
ヘテロクロマチンの形成と維持というエピジェネティックスの基盤的な問題に正面から取り組む重要な提案である。染色体機能を考える上で極めて重要なヘテロクロマチン形成に必須の役割を持つH3K9メチル化修飾について、その制御機構と生理的意義の包括的理解が期待される。