研究課題
基盤研究(A)
マダガスカルの国立公園に設置した大面積調査区において、樹木の光合成や水利用に関わる機能形質の計測と更新動態調査を行い、本地域の樹木が世界でも独特な乾燥適応的な形質を示すという仮説を検証する研究計画である。危機的状況にある熱帯乾燥林樹種の環境適応戦略を理解し、気候変動下での生物多様性保全にも役立てることを目指す。
基礎生態学と保全生物学の両面からみて意義深い課題である。研究計画は良く練られており、方法は具体的で実現性が高いと判断される。熱帯地域での調査研究であるが、応募者たちの豊富な実績や現地の大学との共同研究実績等に基づき、大きな成果が期待できる。また、気候変動下における熱帯林の生物多様性の存続に向けた政策立案などにも一定の波及効果が期待できる。