研究課題
基盤研究(A)
本研究では、単分子イメージングや独自開発の多重超解像顕微鏡を用いて、生体分子構造の崩壊・再構築のダイナミクスを直接観察することで、応募者が先に報告したキナーゼ阻害剤のアロステリックな作用によるキナーゼの逆説的活性化という現象が、一般的に広くみられるものであるかを検証し、克服する治療戦略を探索するものである。
アクチンなどの生体分子の構造変化を直接観察する手法に独自性があり、他の研究では得られない成果が期待できる。Srcキナーゼにおいて見出した阻害剤によるキナーゼの逆説的活性化が、実臨床における治療抵抗性の獲得につながることが明らかになれば、治療抵抗性というハードルを乗り越える新規治療の開発につながる可能性がある。