研究課題/領域番号 |
22H00565
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
亀田 知人 東北大学, 工学研究科, 准教授 (60333895)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 層状複水酸化物 / 二酸化マンガン / 複合体 / 還元 / 共沈法 / 再水和法 / アニオン交換法 |
研究実績の概要 |
層状複水酸化物(LDH)は、ホスト層の2価金属、3価金属の組み合わせが様々であり、多様な組成を取ることが可能である。また、ゲスト層に目的のアニオンを複合し様々な機能を持たせたり、金属を担持したりすることも可能である。当該年度は、Mg-Al LDHにMnO2を複合し、酸化触媒および吸着剤としての機能を持つMnO2/Mg-Al LDHの創製を試みた。 MnO2/Mg-Al LDHはまず前駆体として、過マンガン酸イオン(MnO4-)をLDH層間にインターカレートしたMnO4型Mg-Al LDHを合成し、その後塩化マンガン中で還元することでMnO2/Mg-Al LDHを合成した。MnO4型Mg-Al LDHの合成法は、共沈法、再水和法、アニオン交換法の3つの方法を選択し、生成物の化学組成及び構造を比較検討した。 3つの方法で合成したMnO4型Mg-Al LDHは、すべて層状構造を保持しており、どのLDHもMn元素を含有していたことから、MnO4-が層間にインターカレートされていることが分かった。共沈法によるMnO2/Mg-Al LDHは層状構造を保持していたが、3つの合成方法の中で最もMn含有量が少なかった。再水和法によるMnO2/Mg-Al LDHは、層状構造をよく保持しており、Mn含有量は2番目に多かった。Mn/Al=1.0で合成したアニオン交換法によるMnO2/Mg-Al LDHは、層状構造をよく保持しておりMn含有量は10.4wt%であった。Mn/Al=10で合成したアニオン交換法によるMnO2/Mg-Al LDHは、Mn含有量はもっとも多かったが、層状構造が保持できていなかった。MnO2/Mg-Al LDHに含まれるMn元素はほとんどMnO2の状態であり、ホスト層の電荷は共沈法ではCl-が補償していると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
MnO2/Mg-Al LDHの創製に成功したため。キャラクタリゼーションがやや不十分なため、上から2番目の進捗状況とした。
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今後の研究の推進方策 |
創製したMnO2/Mg-Al LDHについて、ルイス酸点、ルイス塩基点の定性定量、並びに、粒子径の測定を行う。 また、2023年度の研究実施計画通り、MnO2/Mg-Al LDHによるNO処理の研究を行う。
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