研究実績の概要 |
自然物の見えに関連し、VSAC(Visual science of Art Conference)にて、"Preferred Lighting for Appearance of Art Works: A Study of Hummingbirds in John Gould's “Folio Bird Books”の題目で発表を行った。主に対象物の色彩とそれを好ましく見せる照明との関係について質問があり、自然物(植物・鳥の赤や緑)を見せるための照明条件であること等、活発に議論することができた。また、attractivenessに関する研究や平面/立体の各視対象物を対象とした研究等を聴講し、評価実験時における注意点や工夫、新たな取組など最新の情報を得ることができた。 食品の見えに関連し、グラナダ大学のProf. Manuel Melgosa、セビリア大学のProf. Francisco Jose Rodriguez Pulidoとともに、JabugoにあるOsborne社の協力を得て、食肉(5J, Iberian Pork)の2次元分光放射データを取得した。Jamon, Paleta, Lomo等の各部位ごと、カット手法ごとに測定を実施し、計68種の測定データを取得した。また、Osborne社での加工過程を見学して説明を受けたほか、消費者の嗜好等に関するディカッションを行った。2023年度に、測定データを元に種々の照明光源下での食肉の見えをシミュレートし、評価実験を実施する予定である。 木質系内装材の見えに関連し、多種多様な木質系内装材を有する個人所有の戸建て住宅を訪問し、室内空間の2次元分光データを取得した。また、居住者に木質系内装材に関するヒアリングを実施した。得られたデータから、2023年度に実施予定の評価実験で使用する画像を生成する予定である。
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