RTK-GNSS体験教材機として、定点観測となる二点間距離の測位、移動観測となる誘導、後利用となるオンライン地図による位置確認が行える装置の開発を行った。 定点観測の二点間距離の測位は、移動局二台の同時刻の記録データから二点間の距離を算出する方法と移動局一台を持ち運び設置し記録データから算出する方法の二種類を用意した。1秒に1回で10秒以上の連続観測を行い、観測データは全てFix解であることを条件とした。また、ミスFixを調べるために連続観測中の観測データの中央値から距離が19mm以上離れた観測データがある場合は操作画面上に表示を行った。 移動観測となる誘導では1秒に5回の間隔で観測を行い、観測データはFix解以外も認めたデータの取得や記録をした。探索は連続探索と単独探索の二種類の方法で行えるようにした。連続探索は誘導先となる未知点探索として位置情報が順次書かれたファイルから位置を登録して探索、操作画面上のボタンにより探索先を順次変更でき連続した探索が行える方法である。単独探索は現地で一度観測して位置を登録し、離れた位置に移動して登録した位置を探索する方法である。また、試作時の方位磁針を用いて使用者が方位を合わせる方式から地磁気センサーを用いて自動で方位を求める方式へと変更しRTK-GNSS体験教材機使用時の作業負担が軽減した。 後利用としてオンライン地図による位置確認は、定点観測用オンライン地図と移動観測用オンライン地図に分けて処理を行った。定点観測用は観測点を、移動観測用は移動軌跡(Fix解・Float解等による色分けを含む)がわかるようにした。
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