N-アシル鎖長の異なるフェンタニルアナログ4種(アセチルフェンタニル,フェンタニル,ブチリルフェンタニル,バレリルフェンタニル)を基質としてヒト肝ミクロソーム代謝処理し、主要な代謝物の生成プロファイルを評価した。N-脱アルキル化体、エチルリンカー水酸化体、ピぺリジン環水酸化体の生成量は、いずれも基質のアシル鎖伸長とともに増大し、ブチリルフェンタニルで最大、バレリルフェンタニルで減少した。一方、基質のアシル鎖伸長とともにフェネチル部分の芳香環水酸化体は減少、アシル側鎖水酸化体は増大した。併せて、エチルリンカー上のβ位炭素水酸化体のエナンチオマー間で生成量に明確な差異がみられることもわかった。
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