研究代表者はこれまでの検討によりシスプラチン誘発腎障害モデルマウスに糖尿病治療薬であるSGLT2阻害剤を併用することで、腎障害が抑制されることを明らかにしている。 本研究は、SGLT2阻害剤併用による腎障害抑制の作用機序を明らかにすることで、シスプラチン投与患者に対する腎障害予防薬の開発につながる基礎的知見を集積することを目的に行なった。シスプラチン誘発腎障害モデルマウスを用いた解析から、SGLT2阻害剤併用によって、シスプラチンの排泄量が増加し、近位尿細管細胞へのシスプラチン蓄積量が減少することで、腎障害が軽減する可能性が示唆された。
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