本研究では、筋拘縮型エーラス・ダンロス症候群 (mcEDS) の疾患モデルマウスを用いて、骨密度や骨強度の低下に影響すると考えられる遺伝子の発現解析を行った。その結果、12、52週齢マウスの大腿骨由来RNAから合成したcDNAを用いた定量PCR解析にて、Ⅰ型コラーゲン (Col1a1) と骨形成因子 (Bglap) の加齢に伴う有意な低下、骨吸収因子 (Acp5) の加齢に伴う有意な増加、破骨細胞成熟因子 (Rank) の52週齢での有意な増加が認められた。以上の結果から、疾患モデルマウスでは加齢に伴い破骨細胞形成が促進されて骨吸収が亢進し、それにより骨病態が進行することが示唆された。
|