研究課題/領域番号 |
22H04366
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3190:生体の構造と機能、病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
藤城 真樹 順天堂大学, 大学院医学研究科, 技術補助員
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ループス腸間膜血管炎 (LMV) / 腸内細菌叢由来代謝産物 / プロピオン酸 |
研究成果の概要 |
全身性エリテマトーデスに合併するループス腸間膜血管炎(以下、LMV)は、血管炎を主因とし腸管の出血を伴う場合は予後が悪い。我々が確立したヒトのLMV病態を再現する誘導マウスモデルは、LMVを発症させる過程で、腸内細菌叢が顕著に変動していたことから、腸内環境の変化がLMVの発症に関与すると仮説を立てた。 本研究では、誘導LMVマウスモデルを用いてLMV誘導により変動する腸内細菌叢由来代謝産物を解析した。特に腸内の代謝産物を反映する糞便中の短鎖脂肪酸に着目し分析した結果、LMV誘導によって、プロピオン酸が有意に増加することを明らかにした。今後、プロピオン酸の増加が血管炎に与える影響について検証する。
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自由記述の分野 |
免疫学、病理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
LMV病態の発症によって腸内細菌叢が顕著に変動し、それらを反映する腸内細菌叢由来代謝産物であるプロピオン酸が有意に増加することが、我々が確立したLMV誘導マウスモデルを利用することで明らかになった。このような増加したプロピオン酸がLMV病態に与える影響、特に血管炎に与える影響を明らかにできれば、将来的には、腸内のプロピオン酸濃度をコントロールする方法を提唱し、LMV病態の予防や改善、しいては患者QOLの向上に寄与できる可能性がある。
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