研究課題/領域番号 |
22H04376
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3210:内科学一般、器官システム内科学、生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
岡本 里穂 金沢大学, 附属病院, 診療放射線技師
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 磁気共鳴画像診断装置(MRI) / グリンファティックシステム / アルツハイマー病 / 水分子揺動解析 |
研究成果の概要 |
磁気共鳴画像診断装置(MRI)を使用して非侵襲的にヒトの脳におけるグリンファティックシステムをモニタリングできる画像解析法の開発を目的とし,睡眠時のグリンファティックシステムの活性度を評価可能か検討した.特に脳の記憶や空間学習能力に関わるとされる海馬領域において,睡眠時の水分子揺動が増加していた.本研究によって,揺動MRI(申請者等の独自手法)を使用して水分子のダイナミックな動きを解析・評価することによってグリンファティックシステムの活性度を評価するための情報を取得可能なことが明らかになった.
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自由記述の分野 |
生体機能イメージング
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,アルツハイマー病の一因とされる脳内に蓄積された代謝物が,脳脊髄液循環系の“グリンファティックシステム”によって排泄されるダイナミックな動きの様子を,非侵襲的にヒトの脳において評価した.今回,揺動MRIを使用して水分子のダイナミックな動きを解析することでグリンファティックシステムの活性度を評価するための情報を取得できる可能性があり,海馬領域においても評価できることが示唆された.この研究が進むことによってグリンファティックシステムの機序と特性が解明されれば,睡眠とアルツハイマー病との因果関係をはじめ,グリンファティックシステムが関与するとされる病態の解明や疾患の診断・予防に役立つ.
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