本研究では、アセトニトリル塩析支援液々抽出法(抽出法1)およびそれに続く分散固相抽出法(抽出法2)に基づく2つの全自動QuEChERS法を開発し、各種向精神薬(ベンゾジアゼピン系薬物11種,カルバマゼピン,クエチアピン,ゾルピデムの計14種)の全血試料からの抽出に応用した。液体クロマトグラフィータンデム質量分析を用いたバリデーション試験の結果、検量線は高い直線性を示し、pptレベルの高い検出感度、良好な精度・真度・マトリックス効果を有することがわかった。抽出法1は抽出法2と比べて高い回収率を示す一方、抽出法2は分散固相抽出のクリーンアップ効果により抽出法1よりも高い検出感度を示した。
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