ADHD(注意欠如多動症)のスクリーニングテスト(疾病の有無を選別する検査)であるASRS-Ver1.1を用いて、刑務所受刑者807名中の陽性者の割合が11.6%に上ることを明らかにした。また、陽性者に対する確定診断等によって受刑者中の有病率を推定し、最低でも8.68%という結果を得た。これらは一般人口中のADHDを持つ人の割合のそれぞれ約4倍、3倍に当たる。これらの受刑者のほとんどが、これまで未診断・未治療であった。診断確定者に対し犯罪とADHDの関連について心理教育を行ったところ、3人に1人以上が服薬を希望し、76.5%が治療有効であった。
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