これまでの研究では、主に社会参加と身体活動や身体機能にのみ注目されていた。しかし、近年では、身体機能以外にも、認知機能、口腔機能、呼吸機能など、様々な機能の低下も注目されているが、これら機能を包括して検証している報告は少ない。本研究では、身体機能に加え、認知機能、口腔機能、呼吸機能を横断的に調査し、社会参加が不良な高齢者は身体機能の一つである快適歩行速度が低下している特徴を示した。しかし、認知機能、口腔機能、呼吸機能は社会参加と関連を認められなかった。この研究結果は、COVID-19感染症拡大後の超高齢社会におけるフレイル・介護予防事業の対策の一助となる可能性が示唆された。
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