研究課題
基盤研究(S)
宇宙最初期の銀河から放射された遠赤外線原子輝線は、宇宙膨張により電波輝線として観測される。本研究では、この輝線を観測するため、広い帯域の受信機を新たに開発し、メキシコ高山に設置された口径50 mの大型ミリ波電波望遠鏡に搭載することを計画している。この観測により、波長の伸びから銀河までの距離を、輝線強度から銀河に属する星とガスの物理状態を求め、前・再電離期の銀河形成を明らかにすることを目指している。
本研究における受信機の改良により、探査波長帯が広がること、大口径望遠鏡に搭載することにより感度が高められること、未探査であった北天で観測可能となることが見込まれる。本研究により多数の最初期の銀河が検出され、その形成の理解に大きな寄与があると期待できる。