研究課題/領域番号 |
22H04964
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
大区分D
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
安藤 和也 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (30579610)
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研究分担者 |
三輪 真嗣 東京大学, 物性研究所, 准教授 (20609698)
浜屋 宏平 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (90401281)
片瀬 貴義 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (90648388)
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研究期間 (年度) |
2022-04-27 – 2027-03-31
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研究の概要 |
物質中の電子は電荷・スピン・軌道の自由度を持つ。電流による「エレクトロニクス」とスピン流による「スピントロニクス」は、既に現代の産業・電子物理の基盤となっている。本研究では、残る電子の軌道自由度に対応する「軌道流」に着目し、軌道流を電子物理・技術体系に組み込むことを最終的な目的とする。CuO/Cu界面において既に見いだした軌道ラシュバ効果をベースとして、原子レベルで制御された単結晶ヘテロ構造を舞台に軌道流生成から変換・制御・デバイスへと発展させ、角運動量流物性科学の学理構築と「スピン軌道エレクトロニクス」への展開を目指す。
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学術的意義、期待される成果 |
物質中の電子の自由度のうち、これまでに観測されたことがなかった「軌道流」(軌道角運動量の流れ)に着目する研究であり、既存の「スピントロニクス」を発展させた「スピン軌道エレクトロニクス」を新たに提案している。近年、自然酸化膜のCuO/Cu界面において軌道流の存在を示唆する軌道ラシュバ効果を観察しており、本研究において他の系へと対象を広げることにより、「軌道流」の概念がより一般化され、角運動量流物性科学(学理)からデバイスへとつなぐ「スピン軌道エレクトロニクス」へと発展することが期待される。
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