本研究では、消化管にとどまらず、肝胆膵、肺、甲状腺など多様な臓器由来オルガノイドの樹立を試み、オルガノイドバンクを構築する。細菌類や免疫細胞群などのニッチ構築を担う多種細胞群のオルガノイド共培養や、生体内長期イメージングなど高度な技術開発も含まれており、学術的意義が高い。また、解析対象の多様化や技術の深化によって、変容幹細胞によるニッチ構築と、ニッチによる幹細胞への影響という、双方向性作用による疾患制御を分子レベルで解明できれば、各臓器における多様な疾患の統合理解が進むものと期待される。さらに、新たな治療方法を確立する可能性もあり、医学的意義も高い。
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