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2022 年度 実績報告書

ルーマニアの児童福祉を通じた「家族」の成立における子どもの主体的役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22J12191
研究機関筑波大学

研究代表者

浅田 直規  筑波大学, 人文社会科学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2022-04-22 – 2023-03-31
キーワード社会人類学 / 子どものエージェンシー / 親族関係論 / ルーマニア / 孤児
研究実績の概要

2022年度は、研究計画に基づき、2022年7月にルーマニア国ブラショブ市において1か月間の民族誌的調査を行った。内容は、2019年~2021年の期間で行った長期調査のフォローアップおよび、養子縁組家庭への新規インタビューであり、その両方を行うことができた。調査における成果の第一報は、すでに Asada, N., 2022. “Doing Household”: An Anthropological Study on Adoptive Family in Romania. NEOS, 14(2), Article 2.として論文投稿を行っている。
研究計画と照らし合わせて記すならば、ルーマニアという社会におきて、孤児が大人たちと家族関係を結んでいくにあたり(里親家庭、養子縁組家庭)、家庭(現地語でgospodarie)における協働が、彼らの関係性に「本当の」家族関係とするうえで重要な働きをしており、その中で、子どもたちが求められる役割、仕事をこなすことの必要性が判明した。
これは、いわゆる「子どもの権利条約」において定義される4つの子どもの権利(生きる権利、育つ権利、守られる権利、参加する権利)において、子どもは家庭(ないしそれに準ずる)環境を与えられ、そこで生き、育ち、守られたうえで、市民社会に参加していくというモデルに対し、そもそも与えられるべき「家庭」においても参加することが、子どものより健全な育成に必要不可欠であることを示しており、西洋近代が自明視する守られる存在としての子ども像に新しい観点を提供することができるものと考えられる。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] “Doing Household”: An Anthropological Study on Adoptive Family in Romania2022

    • 著者名/発表者名
      Naoki Asada
    • 雑誌名

      NEOS

      巻: 12 ページ: article 2

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Are They Protected or Confined?: (Un)Well-being of Romanian Orphans during the Pandemic of Covid-192023

    • 著者名/発表者名
      Naoki Asada
    • 学会等名
      ASA2023
    • 国際学会
  • [学会発表] 人類学と開発(学)の交点としての「開発予後」を考える-ルーマニアの児童福祉制度を事例に-2022

    • 著者名/発表者名
      浅田直規
    • 学会等名
      国際開発学会第33回研究大会

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公開日: 2023-12-25  

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