| 研究課題/領域番号 |
22K00090
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| 研究機関 | 四国学院大学 |
研究代表者 |
金 泰勲 四国学院大学, 文学部, 教授 (10608706)
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| 研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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| キーワード | 植民地朝鮮の日本人宗教者 / 朝鮮総督府宗教関係文書 / 日本系宗教の朝鮮布教 |
| 研究実績の概要 |
2024年度の研究実績については、本研究で公開しているデータベース・ホームページ(DH)「植民地朝鮮の日本人宗教者」(www.jrpkc.org)の更新作業と利用状況、現地調査、研究成果発表の3つのパートに分けて記述する。 まず、DHの更新作業の内容としては、「法華宗布教拠点Googlemap公開開始」「『懺悔秘法家伝重寶解義全部』1908年筆写本PDF公開」「「日本人布教者」ページ検索エンジン開始」「「朝鮮布教関連記事集」ページ検索エンジン開始」「「朝鮮総督府宗教関係文書」ページ検索エンジン開始」「現地調査ページリホーム完了」などを行った。植民地朝鮮で布教活動を行った各宗派の布教拠点をGooglemapで可視化する作業を2023年度末から開始し、2024年度には法華宗布教拠点まで完成した(現在まで10宗派完成)。2024年度の更新作業で特に注目すべき進展としては、主要なデータベースのより具体的な検索を可能にする各ページ検索エンジンを構築することで、利用者の積極的な情報アクセスを実現することができた点である。2024年度のDH利用状況は、4,109名(前年度比24%増)が5,032回(前年度比17%増)アクセスしている。 次に、主な現地調査としては、7月と8月に2回韓国現地調査を行い、大田、金泉、大邱、蔚山などの地域を調査した。特に、大田と大邱では、日本仏教宗派寺院があった場所を確定して現在の状況を確認することができ、金泉の大休寺では、木造の弘法大師座像と不動明王像が残存していることを確認でき、充実した結果として評価できる。 最後に、研究成果発表としては、学会・研究会発表3回、研究論文1本(共同編著)、一般講演1件を行うことができた。詳細については研究成果ページで記入する。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究で公開しているデータベース・ホームページ(DH)「植民地朝鮮の日本人宗教者」(www.jrpkc.org)の更新作業と利用状況、現地調査、研究成果発表ともに、おおむね順調に進展していると判断している。 DHの更新作業においては、「収集資料公開」「朝鮮布敎關聯記事集」などの公開を通して、関連研究者および一般の人々とのネットワークが広がっており、さらなる研究の進展が期待できる。データベースの検索機能も進展があったのでさらに多くの利用者が増えたことに判断している。本研究の目的である、デジタル人文学に基づく研究過程の公開という方針が充分活用されていると評価できる。 2024年度においては、朝鮮総督府宗教関係文書の翻刻作業がやや停滞していたように感じているが来年度により進むことができるように努める。 2024年度の進捗状況でおおむね順調に進展していると判断する理由のなかでもっとも主要な点としては、3回の学会・研究会発表を通してより広く研究内容を紹介することができた点である。韓国宗教学会、広島史学会、韓国・翰林大学翰林科学院での研究発表を通して、本研究の意義と進捗状況を広く理解してもらうことができた。特に韓国・翰林大学翰林科学院での研究発表はZOOMを利用した遠隔発表で、youtubeから公開されており、200名以上の関連研究者が視聴している(https://www.youtube.com/watch?v=wj8TzjQjzOE&t=378s)。
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| 今後の研究の推進方策 |
2025年度においても、DH「植民地朝鮮の日本人宗教者」(www.jrpkc.org)の更新作業と現地調査、研究成果発表を行っていく。朝鮮総督府宗教関係文書の翻刻およびその公開作業をより充実していく。 現地調査についての当初の研究計画では、植民地朝鮮で布教活動を行っていた各宗派の布教拠点のうち、現存する寺院や跡地を対象にドローン撮影を計画して、2025年度と2026年度にかけて集中的に行う予定であった。しかし、現段階で分かってきた課題点がある。現存する寺院やその跡地のほとんどが市街地、つまり人口密集地域であることで、基本的にドローン飛行禁止区域に相当することが判明している。ドローン飛行の法的規制を再確認しつつ、関係機関の特別許可を得るなど、可能な限り計画通りの研究遂行に努めたいが、法的問題によってはドローン撮影を断念して写真撮影にとどめることで、研究計画を修正する必要がある。この点は今後の検討課題として残っている。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
韓国現地調査の費用が予定より節約できた部分がある。またドローン撮影のための予算として計画していたものが、計画検討中になっており、2025年度と2026年度に集中的に執行する予定である。
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