• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

戦後日本美術批評史の構築:1980年代以降を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 22K00231
研究機関鳥取大学

研究代表者

筒井 宏樹  鳥取大学, 地域学部, 准教授 (40707064)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
キーワード美術批評 / アート・コレクティブ
研究実績の概要

主に1990年代以降の日本の美術批評を調査した。1995年の阪神淡路大震災、2011年の東日本大震災、2020年の新型コロナウイルスといった社会的出来事をそれぞれ節目として捉え、それら以前・以後でどのように言説が異なっているのかを調査した。また、2011年の東日本大震災以降の美術状況を「アート・コレクティブ」の時代として捉え、Chim↑Pom、梅津庸一の主宰するパープルームなどを中心に検討している。自身が論考や相関図の作成で関与した『美術手帖』2018年4・5月合併号「アート・コレクティブ」特集を踏まえ、発展的に考察を行っている。その成果は刊行予定の単著に組み込まれる予定であるが、関連したアウトプットとして、「「日本美術史」を書き換える100年単位の挑戦」(『美術手帖』2024年4月号(『美術手帖』2024年4月号書評)がある。
また、本研究課題の前段階となる1970年代以前の美術動向についても調査した。具体美術協会からもの派が戦後日本美術の主流の美術動向として語られることがあるが、一方で黒ダライ児『肉体のアナーキズム 1960年代・日本美術におけるパフォーマンスの地下水脈』(グラムブックス、2010年)など、1960年代の反芸術といった美術動向の再評価も進んでいる。本研究では、1960年代の反芸術の美術家たちが1970年代以降にどのような活動をし、いかなる言説を構築していったのかを調査している。関連したアウトプットとして、「あさいますお論:尖底点の視点、曺良奎論から」(『REAR』第50号、2024年3月、68-76頁)を発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究の進展はおおむね順調である。アウトプットに関しては、刊行予定の単著を準備している。

今後の研究の推進方策

(1)引き続き2000年以降の日本の美術批評の言説を調査・検討していく。特に震災など社会的出来事と美術批評の 関係について探っていく。(2)地方の美術批評の言説についても調査していく。そのうえで、ミニコミ誌、機関誌などのリトルマガジンも含めて収集・調査をすることで、情報量を増やすことを目指していきたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] あさいますお論:尖底点の視点、曺良奎論から2024

    • 著者名/発表者名
      筒井宏樹
    • 雑誌名

      REAR

      巻: 50 ページ: 68-76

  • [雑誌論文] 「日本美術史」を書き換える100年単位の挑戦2024

    • 著者名/発表者名
      筒井宏樹
    • 雑誌名

      美術手帖

      巻: 76(1101) ページ: 256

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi