研究課題/領域番号 |
22K00254
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研究機関 | 目白大学 |
研究代表者 |
馬場 一幸 目白大学, メディア学部, 専任講師 (20621791)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | フィルムスキャン / 映画フィルム / スマートフォン / デジタル化 |
研究実績の概要 |
スマートフォンで映画フィルムを接写撮影する際の補助装置を制作した。また、撮影した動画を処理するプログラムを公開した。 映画フィルムのスキャンは古い世代の映像技術と現在とを繋ぐ重要な技術であるが、いつでも手軽に利用できるものとは言い難い。基本的には専用のスキャナ装置が必要とされる。そこで、そうした専用装置を、良質な撮影が可能で、しかも多くの人が持っている(そのために調達が容易な)現代のスマートフォンに置き換えようという構想に至った。スマートフォンを活用したフィルムスキャンは有望ではあるものの、肝心の映画フィルムを接写すること、フィルムの1コマの内容が十分な大きさで捉えられる程度のサイズ(接写撮影)で常に安定した撮影をするのは難しい。そこで接写撮影のための補助装置を制作した。この補助装置にスマートフォンを取り付けて使用することで、従来よりも安定した接写撮影が可能になる。また、撮影された動画を処理するプログラムもバージョンアップして公開した。基本機能は既に開発が完了していたが、今回、処理の効率化と簡素ながら画質向上の機能を搭載した。 スキャンの仕組みや手順については、日本映画テレビ技術協会の機関誌で公表した。 補助装置とプログラムは、手軽で低コストに映画フィルムのデジタル化を行えるようにすることを目的としている。アマチュアかプロかを問わず、映画フィルムの簡易スキャンを行いたい人たちの背中を後押しするものである。今後、より多くの人たちがこの補助装置を用いて、映画フィルムの魅力を再発見することを期待している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
スマートフォンでフィルムを接写する際の補助具について、試作と実験をくりかえしたところ、機能はするものの、最終的に得られる動画の品質に不満が残る結果となってしまった。改善には、①接写装置の部品を高級化、②画像取得作業手順とソフトウェア処理の見直し、の2通りが考えられた。①は簡便かつ低予算という方向性に逆行するため、②の方法での対応を模索している。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度前半には装置およびソフトウェアの安定版をリリースする。後半以降、フィルムスキャンのワークショップを実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していた購入物品について、価格が変動し別のもので代替した。 当初予定していたサーバレンタル費用が下がった。
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