研究課題/領域番号 |
22K00489
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研究機関 | 昭和女子大学 |
研究代表者 |
呼和巴特爾 バートル 昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (80338540)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | モンゴル文学 / モンゴル語文献 / 現代モンゴル語 / モンゴル語定期刊行物 / インジャンナシ / フフソドル(青き年代記) / ブフヒシグ |
研究実績の概要 |
内モンゴルにおけるモンゴル語の書籍、特に20世紀前半に出版された文学作品には、刊行された年月や出典が不明であることが多く、それを解明するうえで当時のモンゴル語定期刊行物がより詳細な情報提供をしてきた。しかし、戦後の内モンゴルではそれ以前に刊行されたモンゴル語定期刊行物自体が貴重な資料となっている。 モンゴル文学の古典であるインジャンナシ著 KOke sudur(青き年代記)(13冊、69章)の開魯での出版が「1939年」というのは学界での「通説」であった。しかし、同書を出版した蒙文学会により刊行されていたモンゴル語定期刊行物『丙寅UlaGan bars』における作業記録には、本書が刊行されたプロセスが毎月詳細に報告され、この名作の出版史について貴重な記録を残している。 本研究では、これについてまずモンゴル国政府主催「チンギス・ハーン生誕860年学術大会」(Ulaanbaatar 2022.8.8)で口頭発表を行い、次いで、ユーラシアモンゴル研究センター国際学術会議「モンゴル帝国の偉大な旅程とその遺産」(韓国外国語大学2022年11月12日)で本書が満洲国のモンゴル語新聞 KOke tuG(青旗)に85回にわたって連載されたことを詳細に報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
20世紀前半に出版された内モンゴルのモンゴル語文学作品を文献学の視点から考察するうえで欠かせないのが1940年代から1950年代初期に刊行されたモンゴル語定期刊行物である。それには多くの文学作品が掲載されていただけでなく、貴重なモンゴル語メディアとしてモンゴル関連の多くの情報が掲載されていた。 そのため、2022年度はまず、モンゴル国で研究発表をした際にウランバートル市内や郊外のいくつかの図書館、公文書館、書店、古本屋で資料調査をしたほか、3月にもモンゴル国教育大学、科学アカデミー言語文学研究所等で調査を続け、資料の確認や調査、収集において成果を上げている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は引き続き、モンゴル国と中国の内モンゴル自治区や北京などで資料調査を進め、研究の成果を公表していく。 まず、4月末、5月初めに内モンゴル自治区で内モンゴル師範大学、オルドス市図書館、フフホト市内諸書店、シリーンホト市内書店等で資料調査を進め、関連資料を多く収集することができた。 続いて、7月16日~17日に内モンゴル大学で開催予定の「第二回モンゴル語文献研究国際会議」で研究発表をし、8月9日~14日にモンゴル国ウランバートルで開催予定の「第12回国際モンゴル学会」でも研究発表をし、11月23日~27日には北京や大連などで資料調査をする予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナウイルス感染症の影響により海外での調査が十分できなかったため。
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