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2022 年度 実施状況報告書

複合動詞の中日対照とその習得研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K00504
研究機関静岡大学

研究代表者

ZHAI YONG  静岡大学, 大学教育センター, 准教授 (50598498)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード複合動詞 / 語彙的複合動詞 / 統語的複合動詞 / 中国語 / 日本語
研究実績の概要

中日複合動詞の語彙的・統語的な特徴における共通点と相違点を調べた。
日本語の複合動詞は統語的複合動詞と語彙的複合動詞に分けられ,さらに語彙的複合動詞は,「主題関係複合動詞」と「アスペクト複合動詞」に分けられる。「主題関係複合動詞」は,手段・様態・原因・並列関係を表し,「アスペクト複合動詞」は,補文関係・副詞的関係を表す。「主題関係複合動詞」は時間順と主要部右側に従い,V1はV2を修飾している。「アスペクト複合動詞」は時間順と主要部右側に従わず,V2はV1を修飾している。「主題関係複合動詞」は「アスペクト複合動詞」より厳しく「他動性調和の原則」に基づいて形成する。日本語の結果補語複合動詞は語彙的複合動詞であり,主題関係複合動詞の場合は厳密に「他動性調和の原則」に従うが,スペクト複合動詞の場合は「他動性調和の原則」に従わない割合が増える。V2はCAUSE潜在的である使役動詞である。
中国語の複合動詞も統語的複合動詞と語彙的複合動詞に分けられる。中国語の結果補語複合動詞(述補式)の形成は「他動性調和の原則」に従わず,V1 とV2の間に「得/不」を挿入することができることにより,統語的複合動詞だと判断される。V1とV2の順序は時間順に基づき,V2は完結性を表す変化動詞である。よって,日本語の統語的複合動詞のV2は完了と習慣を表す場合,中国語に対応する完結性を表す変化動詞があるため、中国語の結果補語複合動詞に対応する訳がある。中国語の偏正式複合動詞は,V1がV2を修飾し,V2の方法・手段・様態を表す。並列式複合動詞は,V1とV2が類似的意味を表す場合が多いが,反対の意味を表す場合もある。偏正式複合動詞と並列式複合動詞はV1とV2の関係が緊密で,語形成が「他動性調和の原則」に従うので,語彙的複合動詞だと判断される。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

海外における研究滞在のため、進捗状況が遅れている。

今後の研究の推進方策

海外における研究滞在に伴う補助事業期間延長を申請する予定である。

次年度使用額が生じた理由

2022年9月に海外大学に研究滞在のため、2022年度使用額が計画より少なかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [国際共同研究] 台湾私立淡江大学(台湾)

    • 国名
      その他の国・地域
    • 外国機関名
      台湾私立淡江大学
  • [雑誌論文] 日本語と中国語のVV型複合動詞についての対照研究2022

    • 著者名/発表者名
      ZHAI YONG
    • 雑誌名

      『静言論叢』

      巻: No.5 ページ: 89-109

    • オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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