研究課題/領域番号 |
22K00527
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
井土 愼二 名古屋大学, 人文学研究科, 准教授 (80419233)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | ペルシア語 / サ・ザ行拗音 / 転写 / 訳詞長短話 |
研究実績の概要 |
訳詞長短話第五巻の「モウル語」語句の翻字を行い、前年度スプレッドシート形式での語句リストを作成したが、それらの語句に併記されたカタカナ表記の日本語及び中国語読みをスプレッドシートに付け足した。訳詞長短話は手書きの古文書であるため、解読と入力は自動化できなかった。そのため、数千の語句についてこの作業を手で行った。「モウル語」語句の転写で、現代標準日本語であればサ・ザ行拗音に転写されるであろう「モウル語」の音・音節(主にモウル語への主な語彙提供言語であるペルシア語の現代の標準語でsha, shu, she, shoである音節)の多くがそのようには転写されていないことがわかった。これを報告する論文を執筆予定である。この転写のありうる原因もできれば書きたいため、近世日本語長崎方言やペルシア語イスファハーン方言の記述を渉猟した。 2024年6月に出版予定の論文A Persian-lexified pidgin recorded in 18th-century Japanのインデックス作成用語彙リストを提出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
投稿済みだった他の論文が審査を通ったため、それらの論文の校正の締め切りが重なったほか、学内業務他の業務及び個人的事情があったため、授業期間外にもまとまった出張期間が取れず、出張ができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
実績欄に既述のように、「モウル語」語句の転写で、現代標準日本語であればサ・ザ行拗音に転写されるであろう「モウル語」の音・音節(主にモウル語への主な語彙提供言語であるペルシア語の現代の標準語でha, shu, she, shoである音節)の多くがそのようには転写されていないことがわかった。これを報告する論文を執筆予定である。報告にとどまらず、なんらかのありうる原因を併記できればより望ましいので、近世日本語方言やペルシア語方言の記述および近世日本語の書記言語の特徴などを学習して、原因を探りたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
出張ができなかった。当該助成金は今年度の出張のための支出に充当するつもりである。
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