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2023 年度 実施状況報告書

ハワイのウチナーンチュ・コミュニティにおける沖縄語の維持継承に関する質的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K00556
研究機関琉球大学

研究代表者

石原 昌英  琉球大学, 国際地域創造学部, 理事 (70244283)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード言語継承 / 言語アイデンティティ / 言語権・言語的人権 / ニュースピーカー / 琉球諸語 / 言語マイノリティ / 沖縄系人 / 言語政策・言語計画
研究実績の概要

今年度は下記の研究を実施した。
1. 研究対象(協力者)の御冠船歌舞団が企画し 2024年3月にハワイ州カネオへ市で開催された第10回LooChoo Identity Summitで、ハワイにおいて沖縄の言語・文化や沖縄系人として大切な記憶をどのように語り継いでいくかのグループ討論などに参加した。三日間のサミットの後で企画者1名と参加者1名にインタビューした(もう一人の参加者はインタビューを承諾したが都合によりインタビューできなかった)。
2. 言語とアイデンティティ、言語権・言語的人権、言語復興・再生、ニュースピーカー等の関連する領域に関する文献、およびハワイにおける沖縄人アイデンティティ等の研究課題に関連のある文献を読み、それらを参考に御冠船歌舞団の活動について分析した。
3. 関連して沖縄県の言語政策・言語計画に関する資料を分析し、沖縄県における琉球諸語の復興・再生に関する課題等を考察した。
4. 愛知県立大学2023年度グローバル学術交流事業『言語マイノリティ:人権の拡張化、文化遺産の保護か』の一環として2023年10月21日に同大学において開催された講演会「日本における言語マイノリティ:アイヌ語と琉球諸語の事例」で「日本の言語マイノリティ:琉球諸語(しまくとぅば)の場合」を報告した。
5. 沖縄県文化観光スポーツ部しまくとぅば普及推進室と琉球大学の共催で2024年2月10日に開催されたシンポジウム『しまくとぅばを次世代へつなぐためにーハワイの言語復興に学ぶー』にパネリストとして参加し、琉球諸語復興・再生の研究者として発言した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

1. 言語権、言語とアイデンティティ、ニュースピーカー、言語政策・計画、言語復興・再生などの関連する文献および資料の収集とその分析は順調に進んでいるが、「フィールド調査」が遅れ気味である。
2. LooChoo Identity Summitへは当初計画通り参加し、企画者と参加者を対象としたインタビュー調査が実施できた。しかしながら、想定していた人数へのインタビュー調査が実施できなかった。
3. 沖縄県における御冠船歌舞団の活動を支援している調査協力者へのインタビュー調査が実施できなかった。

今後の研究の推進方策

最終年度である2024年には以下の計画で研究を進める。
1.沖縄県における御冠船歌舞団の活動を支援している調査協力者へのインタビュー調査を確実に実施し、歌舞団のメンバーにはZoom等を用いてオンラインインタビューを実施し、これまでのインタビュー調査のフォローアップを行う。
2. 7月に沖縄県名護市の名桜大学において開催される国際学会『Declonizing Futures』で、御冠船歌舞団の活動を分析した論考"Language preservation in Okinawan diaspora in Hawaii"を口頭発表する。
3. 上記論考を沖縄外国文学会の季刊誌 Southern Review に投稿する。
4. 御冠船歌舞団のハワイでの活動を沖縄在住の琉球諸語研究者としてどのような支援ができるのかを協議し、研究成果を還元する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 沖縄県のしまくとぅばに関する言語政策・言語計画について2024

    • 著者名/発表者名
      石原昌英
    • 雑誌名

      令和5年度 文化庁委託事業『消滅の危機にある方言の記録作成および啓発事業』報告書

      巻: - ページ: 25-32

  • [学会発表] 日本の言語マイノリティ:琉球諸語(しまくとぅば)の場合2023

    • 著者名/発表者名
      石原昌英
    • 学会等名
      愛知県立大学2023年度グローバル学術交流事業『言語マイノリティ:人権の拡張か、文化遺産の保護か』

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公開日: 2024-12-25  

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