研究課題/領域番号 |
22K00652
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
香月 裕介 神戸学院大学, グローバル・コミュニケーション学部, 准教授 (30758785)
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研究分担者 |
伊藤 翼斗 京都工芸繊維大学, 基盤科学系, 准教授 (60769694)
大河内 瞳 大阪樟蔭女子大学, 学芸学部, 講師 (10800691)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 質的研究 / 日本語教育 / 意義 / 哲学的思想 / ずれ / プラットフォーム |
研究実績の概要 |
本研究課題1年目となる2022年度は、それぞれの研究課題について、これまでに行ってきた研究および実践の成果を整理・論文化すること、新たな研究に取り組むことの二点を目標とした。 一つ目に、研究課題Ⅰ「日本語教育学における質的研究の意義」に関連して、これまでに実施した学術誌『質的心理学研究』『質的心理学フォーラム』所収の「個人の経験の意味付けや解釈を探求する」論文における意義の分析・考察(伊藤・大河内・香月, 2016; 香月・伊藤・大河内, 2021)をさらに深め、一本の論文に再構築して投稿した。また、その知見を足掛かりとして、新たに学術誌『日本語教育』を研究対象として、同様の分析と考察を進めている。このことによって、日本語教育学における質的研究の意義が示されるとともに、質的心理学との比較を通した日本語教育学の独自性が示されることが期待される。 二つ目に、研究課題Ⅱ「日本語教育における質的研究の実施に必要な哲学的思想を身につけるプロセス」に関連して、2013年から続けている質的研究の哲学的思想を学ぶ場「しつけん」の9年間の活動と成果を実践報告としてまとめた。また、本研究課題におけるプラットフォームの一つである「しつけん」を2022年度において計8回(4月16日、5月29日、6月18日、7月23日、10月15日、11月12日、12月17日、2月18日)開催した。『質的心理学ハンドブック』の4章「ナラティブ研究とインタビュー」、5章「実践とともにあるアクションリサーチ」を読み進め、議論を通して質的研究について理解を深めた。さらに、質的研究者としての熟達について、すでに収集したデータの新たな分析に着手している。 三つ目に、研究課題Ⅲ「日本語教育学における質的研究を評価するために必要な評価基準」については、質的研究の学術書を対象として、「ずれ」の収集・分析が進行中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究課題Ⅰ、研究課題Ⅱ、研究課題Ⅲのいずれも、これまでの研究成果の整理・統合を終え、研究計画に則り新たな研究に着手しているため。
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今後の研究の推進方策 |
研究課題Ⅰ:学術誌『日本語教育』所収の「個人の経験の意味付けや解釈を探求する」質的研究論文における意義の分析・考察を進め、関連する学会で発表および投稿を行う。 研究課題Ⅱ:質的研究の哲学的思想を学ぶ場「しつけん」の開催を継続していくとともに、質的研究者としての熟達について分析・考察を進め、関連する学会で発表および投稿を行う。 研究課題Ⅲ:質的研究の学術書を対象とした「ずれ」の収集・分析を進め、関連する学会で発表および投稿を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響がまだ残っていたことから、いくつかの対面開催の学会はあったものの、参加予定の学会の多くがオンライン開催となり、予算が大幅に繰り越された。 2023年度はさらに対面開催の学会が増えると想定されるので、今回生じた繰越金については、それらの対面開催の学会への参加に順次使用したいと考えている。
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