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2022 年度 実施状況報告書

「個の活動」から「協働学習の場」としての英語多読活動へ

研究課題

研究課題/領域番号 22K00706
研究機関茨城大学

研究代表者

佐々木 友美  茨城大学, 全学教育機構, 准教授 (00562993)

研究分担者 上田 敦子  茨城大学, 全学教育機構, 教授 (30396593)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード読解不安の軽減と多読 / 英語多読の啓蒙活動
研究実績の概要

本研究では、協働学習の場としての英語多読活動が、いかに学習者の動機や学び続ける気持ちに働きかけ、持続させることができるのかに着目している。しかしながら、調査を進めていくにしたがって、そもそも英語多読活動が学習者の動機や学習意欲などを含む情緒的な側面にどのように働きかけているのかに関する実証的な検証が不足していることに改めて気が付いた。そこでR4年度については、英語多読活動が学習者の情緒的な側面にどのように働きかけているのかに焦点をあてて研究活動を進めることとした。佐々木・上田がこの数年注目してきた「読解不安」に関する研究を発展させ、読解不安の軽減に英語多読活動が果たしている役割について検証した(学術論文として出版)。当該論文においては初中級レベルの大学初年次生を対象とし、英語多読活動の導入とともに読解不安が軽減されるのか、また、軽減されるとしたらどのような側面に特に働きかけているのかを検証した。その調査結果をもとに、異なる属性(中級レベル以上の2年次生)の対象者における読解不安の軽減の現れ方との相違点を検証すべく調査を進めており、それを今夏に国際学会で発表予定である(発表申請採択済み)。また、学術的な調査のみならず、英語多読活動をより広い対象者に普及すべく、シンポジウムなどの啓蒙活動も行った(備考欄を参照のこと)。当該シンポジウムでは、英語教育、日本語教育の両側面から見た多読活動について、両言語の学習者、教育関係者、関連分野の研究者等の幅広い層を対象に、実践面、研究面から見た多読活動についての報告・情報共有を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究を進めるにしたがい、実証的検証が不足している部分に気づくことができ、その側面からの研究を進めることができた。実績概要にも記したように、その研究成果を学術論文として発表することができ、その後の発展的研究についても、学会での発表が予定されている。今年度中にはそこから研究活動を一歩前に進め、協働活動とのかかわりあいに関する調査を実施できそうであるという感触を得ている。昨年度中にOxford Reading Club使用の準備を整えたこともあり、今年度中にデータを収集するための準備が整ってきていると考えている。

今後の研究の推進方策

R4年度に実施した調査結果をもとに、異なる属性の調査対象者における読解不安の軽減の現れ方の相違点を検証すべく調査を進め、それを国際学会で発表予定である(発表申請採択済み)。また、オンライン上での多読活動と学習管理が可能なOxford Reading Clubを利用して、学習者の多読活動をより詳細に把握しつつ、学習者同士のコミュニティにおける多読活動の経験共有が学習者の情緒的な側面にどのように働きかけるかについて調査を進めていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

R4年度においては学会発表等を行わなかったため、旅費の出費がなく、当初の予定よりも少額の利用で年度を終えることとなった。R5年度は国際学会での発表も控えており、次年度使用額についてはその参加費や旅費の一部として使用する予定である。

備考

英語多読の啓蒙活動の一環として公開シンポジウムを主催した。
茨城大学全学教育機構後援茨城大学公開シンポジウム「第二言語習得における多読の実践と研究」2022年12月2日(金) 茨城大学図書館にて(Zoomでライブ配信あり)

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Reading anxiety 軽減と英語多読活動の関連性に関する一考察2023

    • 著者名/発表者名
      佐々木友美・上田敦子
    • 雑誌名

      茨城大学全学教育機構論集 大学教育研究

      巻: 6 ページ: 15, 32

    • DOI

      10.34405/00020218

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Mitigation of FL reading anxiety through ER in Japanese EFL context2023

    • 著者名/発表者名
      Tomomi Sasaki and Atsuko ueda
    • 学会等名
      Extensive Reading World Congress 6
    • 国際学会

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公開日: 2023-12-25  

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