研究課題/領域番号 |
22K00717
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
飯島 博之 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (80310994)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 形態論的気づき / 医学用語 / ARCS動機づけモデル |
研究実績の概要 |
形態論的気づき(Morphological Awareness)に基づく医学用語の理解と学習を促進するための教材の開発を行った。主要な教材としては、学習者に医学用語の構造に関する意識を持たせるために、(1)医学用語を接辞や連結形といった機能と意味の単位に分割した単語パーツのマグネット―シートの教材を作成し、授業内で単語パーツを連結して様々な医学用語をつくる活動、(2)医学用語とそれらを構成する単語パーツを線で結び、ネットワーク図を作成して単語パーツと医学用語の相互関係を理解する課題、(3)e-learningを活用し、医学用語を構成する接辞や連結形の意味や日本語に適する英語の医学用語を選択したり、入力したりする活動、(4)パワーポイントで医学用語の構造を図解したオンライン資料の提供、(5)医学用語カルタの実施、の5つであった。 これらの活動と教材は、大学2年生対象の必修英語の授業(英語Ⅲ・英語Ⅳ・各1コマ90分、 全15回の対面授業)と選択の英語演習D(医学用語学習の授業)において活用した。英語演習Dの授業において指導効果検証のために質問紙調査を行った。質問紙の分析の結果、全体として学習者は教材や授業内容に満足しており、学習者の単語パーツに対する意識が高まり、医学用語学習を継続したいという意識も高まっていること等が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
授業で用いる教材に関して、基本的な部分がほぼ完成しており今年度は修正を加えるだけである。
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今後の研究の推進方策 |
前年度の結果に基づき、開発した医学用語学習プログラムを施行し、前年度同様に質問紙調査の結果を分析し、プログラムの検証を行い、効果を検証するとともに、教材と実施方法の更なる改善を行いプログラムの原型を完成させる。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により複数の学会がオンライン開催になり旅費等が不要になった。また、教材作成のための消耗品購入や機材購入に関しても経費の節減に努め、できるだけ研究経費を有効活用することを心がけた。
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