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2022 年度 実施状況報告書

Society 5.0 時代の海外小学校オンライン英語教育実習

研究課題

研究課題/領域番号 22K00800
研究機関法政大学

研究代表者

小堀 真知子  法政大学, グローバル教養学部, 准教授 (40524062)

研究分担者 執行 智子  東京未来大学, こども心理学部, 准教授 (10789697)
カレイラ松崎 順子  東京経済大学, 全学共通教育センター, 教授 (40454186)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードSociety 5.0 / オンライン英語教育実習 / 外国語(英語)指導者養成 / 実践的指導力育成 / ICT活用 / 国際連携
研究実績の概要

本報告書は、Society 5.0時代に対応する英語教育実習制度開発を目指す3年間の研究計画初年度を報告する。オンラインを活用した海外小学校との英語教育実習で実践的指導力を育成し、児童・生徒英語学習者の資質・能力向上に貢献することが期待されている。初年度は事前準備と次年度への橋渡しを行った。
初年度では、台湾での実習事前準備に焦点を当て、実習計画策定と役割分担決定を行った。先行研究の再調査・分析で関連知見を研究計画に反映させ、本課題研究に関する予備研究調査への対応を中心として国内で国際会議を含め3回の学会発表を通じて成果・課題の議論を深めた。学会発表は他研究者や教育関係者との交流促進や研究の質の向上につながり、フィードバック等が研究計画改善や実習プログラム充実の資源となった。
また、本研究では、次年度海外実習事前調査として国内公立小学校6年生を対象にオンライン英語教育実習を実施し、実証と有効性検証に向けた活動を継続している。オンライン実習で地域や時間制約を克服し、ICTを活用した指導実践を体験した。国内実習は、指導者の実践的指導力育成機会を提供し、オンライン教育実習課題の把握と克服について議論を深めた。児童にもICT活用した異なる学習環境への理解を深める機会が創出された。
一方、台湾の研究協力者や教育機関と調整および実習連携体制や実習プログラム基盤を整備し、次年度以降の実習活動に向けて準備が整った。初年度の成果をもとに、次年度以降は台湾の教育機関と連携し、オンライン教育実習の実施や実践的指導力育成効果検証に焦点を当てた取り組みを進める。今後、オンライン英語教育実習を実施し、効果検証を行いながら研究成果を拡大・深化させ、児童・生徒英語学習者の資質・能力向上に寄与する外国語(英語)指導者養成に取り組む予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本報告書では、Society 5.0時代に対応する英語教育実習制度開発を目指す3年間の研究計画に基づき、初年度の進捗状況が説明されている。初年度の研究計画では、事前準備や次年度への橋渡しを重点的に行い、台湾実習事前準備や国内実習実施などの取り組みを進めた。これらの取り組みを通じて、初年度の研究計画は、次年度以降のさらなる実習活動への取り組みに向けて概ね十分な準備を整えている。その上で、国内外でオンライン英語教育実習を継続して実施し、効果検証を行いながら研究成果を拡大・深化させることを目指している。現段階での主要な活動は以下の通りである。
1.台湾実習事前準備:教育実習計画の策定と役割分担の決定を行い、先行研究結果の再調査と分析を実施した。さらに、台湾の研究協力者や教育機関との調整と依頼を行い、これにより、台湾での教育実習プログラムの基盤を整えるとともに、次年度以降の実習活動に向けた準備を進めた。課題としては、調査用テキスト等の作成のさらなる取り組みに加えて、現地調査の実施については次年度に改めて取り組む予定である。
2.台湾実習事前調査実施:国内実習実施(実習生および国内児童調査)に関しては、次年度の海外実習の事前調査として、国内の公立小学校6年生を対象としたオンライン英語教育実習を実施した。これにより、実習生および国内児童に対する調査を実施し、オンライン教育実習の課題や克服策について議論を深めるとともに、さらなる課題では、調査結果の検証の取り組みを継続していく予定である。

今後の研究の推進方策

本研究の今後の研究推進方策では、台湾でのオンライン教育実習実践や事前・事後調査を通じて、国内外実習地域および実習校の関連資料・文献を収集し、実習生と台湾の小学生児童の調査を実施していく予定である。国内実習と国内児童調査も継続し、それらの研究・教育活動を踏まえ、実習記録を総データ化し、分析を行った結果を学会発表・論文発表で共有する。ワークショップ・シンポジウムの開催等に取り組み、最終報告書等を執筆・印刷・製本し、研究成果を広く発信する。これらの活動を通じて、本研究では英語教育実習の効果的な手法を検証し、指導者養成に寄与していくことを目指す。さらに、今後の実習プログラムの評価方法についての検討に関しては、定量的・定性的な評価を通して実習の効果や改善点を明確にし、プログラムの改善や拡大を促進できると考えられる。全体を通して、本研究の推進は、教育実習の質を向上させるだけでなく、外国語(英語)教育改革を通した国際協力の促進にも寄与すると期待される。
一方で、台湾有事に関する国際情勢への懸念が高まる中、安全面や政治的問題への配慮が課題として挙げられる。そのため、研究活動は安全面や政治的な問題に配慮して進められることが求められる可能性がある。このような直接海外に赴く対面での実習が困難であると予想されうる状況下の想定の下でも、オンライン英語教育実習は実践的指導力育成に関する効果的な手段となり得ることも考えられ、オンライン英語教育実習の普及や発展に向けた取り組みを続けていくことが重要である。

次年度使用額が生じた理由

初年度の経費執行実績は、研究代表者が書籍とその他の備品、分担者1がパソコンおよび周辺機器、分担者2がなしという状況である。研究代表者の初年度の経費執行比率は2割で、全体でも経費の執行比率は4割弱程度である。この理由は、初年度の計画で予定されていた海外事前調査が、海外情勢とコロナ対応のため次年度に持ち越され、渡航費および現地で想定された諸費用の執行がなくなったためである。そのため、本研究次年度では、主に設置備品および消耗品、その他の経費に関する当初の執行計画に大きな変更等は予定していないが、一方で、主に初年度の研究で見送られた活動に関して発生した次年度使用額については、次年度の当初の予定をさらに充実させて実施する方向で経費の執行に対応していく計画である。

備考

(1)に関しては、研究代表者の主催するセミナーのHPであるが、本研究内容に関する研究・教育活動等を含めコンテンツを随時更新をしている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022 その他

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] オンライン英語学習指導における振り返りについて:大学生指導者の視点から2022

    • 著者名/発表者名
      小堀 真知子
    • 学会等名
      第5回日本応用言語学会学術交流集会 (The Japan Association of Applied Linguistics in JACET 2022)
    • 国際学会
  • [学会発表] オンラインによる外国語(英語)指導者養成について-大学生実習者の指導実践に基づく考察-2022

    • 著者名/発表者名
      小堀 真知子
    • 学会等名
      語学教育研究所 2022 年度研究大会 (The Institute for Reseqarch in Language Teaching 2022)
  • [学会発表] 英語教育実習の改善・開発について― オンライン教育実習指導実践に基づく考察 ―2022

    • 著者名/発表者名
      小堀 真知子、カレイラ松崎 順子、執行 智子
    • 学会等名
      第22回小学校英語教育学会 (The Japan Association of English Teaching in Elementary Schools 2022)
  • [備考] Kobori seminar 2023

    • URL

      https://www.koboriseminar.com/

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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