研究課題/領域番号 |
22K00848
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研究機関 | 武蔵野大学 |
研究代表者 |
齋藤 英里 武蔵野大学, 経済学部, 教授 (50248663)
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研究分担者 |
須永 隆 亜細亜大学, 経済学部, 教授 (30187794)
矢後 和彦 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (30242134)
阪本 尚文 福島大学, 行政政策学類, 准教授 (60707800)
長谷川 貴彦 北海道大学, 文学研究院, 教授 (70291226)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 高橋幸八郎 / 福井 / 比較経済史学 / 京城 / グローバル・イースト / エゴ・ヒストリ― |
研究実績の概要 |
2023年度は以下のように、主に①講演会、②学会誌への論文掲載、③研究会のZoomでの実施など多彩な活動を行い、成果をあげることができた。 ①2023年10月21日、高橋幸八郎の郷里である福井県鯖江市、河和田町公民館において「河田を愛した国際経済学者ー回想の高橋幸八郎」と題する講演会が行われ、須永隆「経済史家・高橋幸八郎と河和田」、齋藤英里「戦後改革期河和田の文化運動と高橋幸八郎」、阪本尚文「河和田から世界へー日記・書簡に見る高橋幸八郎」がそれぞれ上記のテーマで報告し、高橋幸八郎の多面的な業績について紹介した。前日には福井新聞に講演会の告知記事が掲載され、当日は40人ほどの聴衆が集まり、活発な質疑応答がなされた。またこの様子は地元のケーブルテレビで放映された。 ②『歴史と経済』第261号に、小特集「比較経済史学の思想と実践ー高橋幸八郎関連未刊行書簡を中心に」と題して、阪本尚文「趣旨説明」及び「外交史・権利の宣言・平和主義―高橋幸八郎の政治的思惟ー」、長谷川貴彦「グローバル・イーストの歴史学に向けてー高橋幸八郎のエゴ・ヒストリ―」、齋藤英里「戦後改革期福井における文化運動と高橋幸八郎」の各論文が掲載された(すべて査読有)。 ③2024年1月8日に実施された第1回研究会では、齋藤が「福井訪問の成果と課題」と出して報告した。その後、上記学会誌掲載の論文の反応を確認するとともに、2024年度の研究計画について検討した。2024年3月20日実施の第2回研究会では、高橋幸八郎のご長男の幸作氏をゲストに迎え、各出席者と質疑応答を行い、高橋の知られざる側面が明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では、次の4つの研究課題に取り組んでいる。 【課題A】高橋書簡を整理し公開可能な状態にするとともに、日記を翻刻する。【課題B】植民地朝鮮及び留学先のフランスでの高橋の研究活動並びに大塚久雄やルフェーヴルら国内外の歴史家との交流の実態を分析する。【課題C】戦後改革期福井での文化運動で高橋が果たした役割を解明する。【課題D】1950年代以降の高橋史学の深化を、彼の憲法論に焦点を当てて検討する。 これらのうち、【A】については、書簡の整理が2023年度中に完了した。また、【C】【D】については、齋藤「戦後改革期福井における文化運動と高橋幸八郎」、阪本「外交史・権利の宣言・平和主義」(いずれも『歴史と経済』第261号所収)が、それぞれはじめて全面的に解明した。
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今後の研究の推進方策 |
【現在までの進捗状況】で述べた4つの課題のうち、2024年度は、【課題A】および【課題B】に重点的に取り組む。すなわち、【課題A】については、高橋日記の翻刻をさらに進めることで、【課題B】の高橋の京城及びフランスでの研究活動の実態を明らかにしたい。また【課題B】については、研究会に外部から、小野塚知二氏(東京大学特命教授、西洋経済史)および松浦義弘氏(成蹊大学名誉教授、フランス史)を招き、それぞれご専門の立場から高橋の学問についてご報告いただくことも予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
旅費の使い越しが生じた。次年度も調査に使用したい。
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