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2022 年度 実施状況報告書

百年ぶりに発見された石田三成頭蓋石膏レプリカの三次元形態解析に基づく復顔

研究課題

研究課題/領域番号 22K01002
研究機関佐賀大学

研究代表者

川久保 善智  佐賀大学, 医学部, 助教 (80379619)

研究分担者 大野 憲五  佐賀大学, 医学部, 助教 (00635568)
岡崎 健治  鳥取大学, 医学部, 助教 (10632937)
波田野 悠夏  東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (10907504)
竹下 直美  佐賀大学, 医学部, 技術職員 (30770094)
鈴木 敏彦  東北大学, 歯学研究科, 准教授 (70261518)
橋本 裕子  中部学院大学, その他部局等, 非常勤講師 (90416412)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード石田三成 / 復顔 / 相同モデル / レーザースキャナ / 古人骨
研究実績の概要

1907年、京都市三玄院で石田三成の墓が発掘された。京都帝国大学医学部解剖学教室の足立文太郎が遺骨の鑑定に当たった。足立は断片化していた頭蓋の修復を行った後、写真撮影と石膏製レプリカの作成を指示した。しかし、石膏製レプリカは巡回展などのどさくさで、作成後間もなく紛失してしまった。
その後、1976年に安周一によって立体的な復顔像が作成された。しかし、安の復顔像は足立が撮影した頭蓋の正面や側面などの写真に基づいたものであり、通常の3次元的な頭蓋形状に基づくものに比べると精度が高いとはいえなかった。
その後、この石膏像が京都大学で再発見された。この再発見によって3次元的な復顔が可能になった。本研究では、この石膏像を元に形態人類学的調査を行い、それらの分析結果を反映させ、今日主流になっているManchester methodで復顔を行う予定である。
現時点では当初の予定通り、京都大学総合博物館において石膏像の3Dスキャンを行い、表面形状データを取得している。石膏像は足立文太郎が製作した当時より損傷が進んでいるため、東北大学歯学部においてコンピュータ画面上で修復が進められている。
また、文献の調査によって詳細は不明だが、このレプリカは2014年より前の1983年に再発見されていた可能性が出てきた(石田三成-戦国を疾走した秀吉奉行-,2000)。また、当人骨については清野謙次や鈴木尚などの人類学者によって形質人類学的には石田三成の骨としても矛盾はないとされているが、渡邊世祐による発掘状況の記載(歴史地理第10巻第1号,1907)によると当人骨が石田三成の人骨かどうか断定できないとされているので、今後、本研究では「伝石田三成」の石膏像という表記を用いることにする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

文献史学的な調査によって、申請時からいくらか情報の追加・変更があったが、石膏像を基に復顔を作成するという本研究の目的には特に影響はない。もちろん、形質人類学的にも文献史学的にもさらに当石膏像について調査を進める予定である。

今後の研究の推進方策

当初の予定通り、復顔像のコンピュータ上での修復や骨からの中顔部表面形状のシミュレーション、Manchester methodによる復顔像の作成を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

次年度の予算と合わせて使用するため。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 相同モデルを用いた顔面骨格からの中顔部形状推定におけ る左右差の影響2023

    • 著者名/発表者名
      川久保 善智、竹下 直美、大野 憲五
    • 学会等名
      第128回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] 復顔への応用に向けた日本人の眼球突出量の評価2023

    • 著者名/発表者名
      大野 憲五、川久保 善智、竹下 直美、小山 宏義
    • 学会等名
      第128回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] 相同モデルを用いた男性の顔面骨格からの鼻部表面形状推定2022

    • 著者名/発表者名
      川久保善智、竹下直美、大野憲五
    • 学会等名
      第76回日本人類学会大会・第38回日本霊長類学会大会 連合大会

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公開日: 2023-12-25  

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