• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

近代日本のアートと地理空間ーメディア表象とパブリックアート体験にみる都市と地方

研究課題

研究課題/領域番号 22K01051
研究機関法政大学

研究代表者

米家 志乃布  法政大学, 文学部, 教授 (30272735)

研究分担者 関戸 明子  群馬大学, 共同教育学部, 教授 (50206629)
荒又 美陽  明治大学, 文学部, 専任教授 (60409810)
福田 珠己  大阪公立大学, 大学院現代システム科学研究科, 教授 (80285311)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードアート / 地理空間 / 近現代日本 / メディア表象 / パブリックアート
研究実績の概要

本年度は、アートと地理空間におけるメディア表象とパブリックアートの空間について知見を深めることを目的として3度の現地見学会を行った。2022年5月28日~30日の北海道におけるアート関連施設の見学会では①ウポポイにおける慰霊施設と国立アイヌ民族博物館の展示②モエレ沼公園③北海道立近代美術館での羽生輝の企画展④札幌芸術の森にある野外美術館を見学した。2022年12月26日~27日の大阪では①北加賀屋のパブリックアート展示②西成地区の壁アート③星野リゾートOMO7大阪④御堂筋彫刻ストリート⑤大阪中之島美術館のGUTAI展を見学した。2023年3月25日の東京では①新宿SOMPO美術館のブルターニュ展②新宿アイランドのパブリックアート展示③東京都庁議会前の銅像群④十二社熊野神社⑤新宿中村屋美術館の企画展を見学した。
これらの見学会を踏まえて、都市と地方、中央と辺境という地理的空間の特性を踏まえつつ、2022年6月4日のオンライン研究会、2022年8月4日のオンライン研究会、2022年12月26日の対面ミーティング、2023年3月25日の対面ミーティングの計4回のミーティング・研究会において、それぞれの風景/景観におけるメディア表象やパブリックアート空間の特徴について議論した。
また、夏期休暇等を利用して、各自で文献収集や現地調査を行い、それぞれの史料や対象について研究を進展させた。米家は、東京名所を描いた浮世絵風景画に関する文献史料収集および東京・京都における浮世絵板元の調査を行った。関戸は、群馬県・妙義山の絵葉書収集を行い、メディア表象とツーリズムの関係について考察した。福田は、羽生輝の絵画に描かれた道東の風景に関する文献収集と現地調査を行った。荒又は、札幌出身の彫刻家・本郷新の銅像制作および北海道開拓記念塔の調査を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究実施計画の段階では、現地見学会は、北海道のアート関連施設のみの計画であった。しかし、研究会での議論をすすめていくうえで、大阪や東京の現地見学も行う必要性がでてきたため、合計3回にわたる研究メンバー全員での見学会を実施することができた。それにより、アートと地理空間に関わる知見が深まったといえる。

今後の研究の推進方策

2022年度の成果を踏まえ、2023年度は、ミラノで行われる国際地理学会「The Ocean and Seas in Geographical Thought IGU Thematic conference」2023年6月6日~7日において、研究分担者の福田が羽生輝の風景画について報告予定である。また、2023年11月26日に東京で行われる人文地理学会において、メンバー全員による「アートと地理学」に関するセッションを組み、各自研究発表を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

研究活動に関わる「共通費」として概算していた予算が消化できなかったため、次年度使用に繰り越した。2023年度以降の学会等の旅費に使用を予定している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 近代東京の名所体験‐名所図会・案内本の分析を中心として‐2023

    • 著者名/発表者名
      米家志乃布
    • 雑誌名

      法政大学文学部紀要

      巻: 86 ページ: 41-53

  • [雑誌論文] 江戸後期から明治期の紀行文にみる妙義山登山2023

    • 著者名/発表者名
      関戸明子
    • 雑誌名

      群馬大学共同教育学部紀要(人文・社会科学編)

      巻: 72 ページ: 37-56

  • [学会発表] 戦前日本における「千島」表象2022

    • 著者名/発表者名
      米家志乃布
    • 学会等名
      歴史地理学会
  • [学会発表] 近代における妙義山登山の実態2022

    • 著者名/発表者名
      関戸明子
    • 学会等名
      群馬地理学会
  • [図書] 新・江戸東京研究の世界(分担:都市の表象文化「名所と視覚的経験‐江戸東京の風景」)2023

    • 著者名/発表者名
      江戸東京研究センター編(分担執筆:米家志乃布)
    • 総ページ数
      318
    • 出版者
      法政大学出版局
    • ISBN
      978-4-588-78014-1
  • [図書] 大学的大阪ガイド(分担:社会・文化と行政‐公共性とは何か「見せる/魅せる仕掛け、博覧会とミュージアム」)2022

    • 著者名/発表者名
      大阪公立大学現代システム科学域 編(分担執筆:福田珠己)
    • 総ページ数
      392
    • 出版者
      昭和堂
    • ISBN
      978-4-812-22114-3

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi