研究課題/領域番号 |
22K01070
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
花岡 和聖 立命館大学, 文学部, 准教授 (90454511)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | オーストラリア / 移民 / 地方定住 / センサスデータ / 地理情報システム |
研究実績の概要 |
本研究計画書においては,オーストラリアにおける地方圏の移民定住の実態について明らかにすべく,オーストラリアのセンサスデータを用いた分析と現地での調査を計画している。本研究計画の初年度にあたる2022年度は,(1)移民の地方定住に関する要因分析の実施および(2)移民の地方圏への定住促進策のレビュー・先行事例の収集を予定していた。 22年度の研究実績は,以下に示す通りである。(1)に関して,現在,海外からの新規流入移民の居住地選択について,移民の個人属性(出身国,教育水準等)と移住先の地域属性(失業率,雇用規模,同族割合,気候因子等)を説明変数とした多変量解析を実施した。その統計解析の結果,出身地や教育水準ごとに異なる居住地選好が認められた。くわえて,移住先の地域労働市場や同族割合などが有意な変数として抽出された。現在,本研究成果を海外学術雑誌へと投稿すべく,オーストラリア国内の共同研究者とともに英語論文として論文執筆を進めている。なお日本の外国人定住の事例を先行的に取り上げ,論文作成を行った。(2)に関しては,地方圏定住を条件とした既存の査証制度の変更と,オーストラリアの政権交代,さらにはコロナ禍の影響が重なっていたことから,今後の制度変更に関する情報収集を進めてきた。並行してオーストラリアおよび地方圏定住に関する先行文献の整理を行った。また年度末に現地協力者と現地調査を実施する予定であったが,移民の人口移動におけるコロナ禍等の影響(入国者数の変化,家賃・物価上昇)や渡航費の上昇も想定されたため,当初の予定を変更し,諸事情が落ち着くであろう翌年度下半期に延期して実施することとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データ分析に関してはおおむね順調に進展している。現地調査の時期を変更したが,調査計画全体では予定通り進められるように今後,調整を行う。
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今後の研究の推進方策 |
現地調査に関しては,23年度下半期に実施する予定で調整を進めている。新規流入移民の居住地選択に関する論文投稿を優先的に進め,直近に実施されたセンサスデータを用いて,第3の研究課題である,地方都市内の移民の居住地分布図の作成を行う予定である。なお,データ利用や分析,現地調査に関しては現地の大学研究者とも連携を取りながら行う必要がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
海外での現地調査を次年度に延期したため。
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