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2022 年度 実施状況報告書

「ベトナム-極東アジア経済中心」間の移動動態と共同態創出の都市人類学

研究課題

研究課題/領域番号 22K01085
研究機関敬和学園大学

研究代表者

長坂 康代  敬和学園大学, 人文学部, 准教授 (00639099)

研究分担者 SAVELIEV IGOR  名古屋大学, 人文学研究科, 教授 (60313491)
和崎 春日  中部大学, 国際関係学部, 客員教授 (40230940)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード国際移動 / ベトナム / 日本在住ベトナム人 / 労働輸出 / 技能実習生制度 / 留学生 / 日本語教育
研究実績の概要

1 「ベトナムー極東アジア経済中心(日本)」関係の調査―①ハノイ外縁部で、日本滞在経験者(ハーイ氏)の移動(帰国後)の動態調査。
在日留学経験者同士の男女が、ベトナム帰国後もハノイの「送り出し」関係の会社に就職し、「送り出される」から「送り出す」へと移動する、学習から労働へと、金銭払うから金銭稼ぐへと変化する、動態を調査した。また、日本からベトナム帰国後は、就職だけでなく結婚も、日越の国際移動にかかわることを調査析出した。②ハノイ外縁部で、日本滞在経験者(ルオン氏)の移動(帰国後)の動態調査。出産を母国ベトナムでしたあと、やはり労働勤務を日本で再開するべく、日本へと移動することを確認。このように、コロナ状況から日本もベトナムもかなり脱しており、交流が再開され再活発化し始めた状況を観察、確認した。ー日本においては、これに先立って、マジョリティ金族とマイノリティー山間民族が、滞日共通経験をフィルターに、異なる民族の出会いを得て、結婚という、多(異)民族共生をなしていくことを調査確認した。ハノイでも異民族のり超えが家族的に継続することを調査確認した。③学術部門でのベトナムー日本間の移動‐交流動態を、JVCCとハノイ国家大学で、調査確認した。Vu学部長とフオン名誉教授の、日本の大学院留学生(博士取得者)経験者や大学教育実施経験者が、ベトナムでも帰国後も「ベトナムー日」間の移動‐交流を促進リードしている、ベトナム上層者の交流実態を把えた。

2 多民族集中タヒエン地域調査
ハノイの「ベトナムー極東アジア経済中心」間の移動と国際交流状況をめぐる都市人類学的調査を実施した。物的調査では、ハノイ時計店において、大量のロシア製時計が今も店頭に並んでおり、厚い交流の継続を調査確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

コロナ禍で移動が困難であったが、国内での調査を可能な範囲で進め、継続して行ってきた。昨夏から海外渡航が可能になり、ベトナムでの調査を進めることができるようになったため。科研の共同研究としては、まずよいスタートをきることができたと考えている。

今後の研究の推進方策

ロシアに渡航調査ができる国際情勢ではないので、ベトナムおよび日本における調査に力点をおいて、国際移動と国際交流を考察する。

次年度使用額が生じた理由

国際情勢により、ロシアでの調査を遂行することができなかったが、ベトナムでの調査および国内調査で使用する予定である。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (4件) (うちオープンアクセス 3件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 新潟におけるイスラームによる他者包摂と相互扶助―ホスト・ゲストの役割交換による互酬性の成立について―2023

    • 著者名/発表者名
      長坂康代、Malik Allah Yar Khan
    • 雑誌名

      敬和学園大学研究紀要

      巻: 32 ページ: 87-103

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] アジア―アフリカ関係の混濁の奔流ー梨泰院に湧出するアフラシア世界2023

    • 著者名/発表者名
      和崎春日
    • 雑誌名

      なじまあ

      巻: 13 ページ: 10-11

  • [雑誌論文] グローバル化に向かう出稼ぎベトナム人の労働実態 : 黎明期の村落出身の海外労働者とロンビエン卸売市場の運搬者のライフヒストリー2022

    • 著者名/発表者名
      長坂康代
    • 雑誌名

      敬和学園大学研究紀要

      巻: 31 ページ: 61-75

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 高英求の流動性理論とアフリカ‐フィールドワーク認識論の照応と交響2022

    • 著者名/発表者名
      和崎春日
    • 雑誌名

      貿易風ー中部大学国際関係学部論集

      巻: 17 ページ: 18-51

    • オープンアクセス
  • [学会発表] ベトナムと佐渡をつなぐ地域活性化とアクティブ・ラーニング教育の試み2022

    • 著者名/発表者名
      長坂康代
    • 学会等名
      東海社会学会
  • [学会発表] 20世紀初頭の東北中国における鉄道建設と人の移動―ウスリー鉄道と中東鉄道の活動を中心に2022

    • 著者名/発表者名
      SAVELIEV IGOR
    • 学会等名
      ロシア史研究会2022年度年次大会
  • [学会発表] Railroad Construction and the Formation of a Labor Diaspora: The Case of Northeast China and the Russian Far East, 1890s-1920s2022

    • 著者名/発表者名
      SAVELIEV IGOR
    • 学会等名
      Institute of Asian Studies of Al-Farabi Kazakh National University
    • 招待講演
  • [図書] ベトナムの首都ハノイの都市人類学2023

    • 著者名/発表者名
      長坂康代
    • 総ページ数
      473
    • 出版者
      刀水書房
    • ISBN
      978-4-88708-482-7

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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