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2022 年度 実施状況報告書

「家族であること」のリアリティを読み解く:アフェクト論を用いた家族研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K01086
研究機関立命館大学

研究代表者

澤野 美智子  立命館大学, 総合心理学部, 准教授 (00759376)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードアフェクト / 家族
研究実績の概要

今年度はアフェクト理論および家族研究についての文献調査を中心に進めた。
2023年1~2月には Melissa Gregg, Gregory J. Seigworth (ed).『The Affect Theory Reader』を読む韓国の人類学の読書会にオンライン参加して議論を重ね、アフェクト(情動)理論についての知見を深めた。同年2月25日には韓国の医療人類学者たちで組織する医療人類学研究会主催のワークショップ(於:韓国・ソウル特別市)に参加し、アフェクト理論についての口頭発表を行うとともに、他の研究者の発表から情報を収集したり意見を交換したりした。この発表および意見交換によって、アフェクトが蓄積される可能性や循環する可能性、それぞれのときに起こりうる様相についての議論を深めることができた。
家族研究の文献調査については、アンソニー・ギデンスやウルリッヒ・ベックを始めとする、近代性と家族の関連を論じた文献を中心に読み進め、近代社会におけるリスクの概念および親密性のもつ意味そしてその変容について理解するとともに、西洋社会を前提とした彼らの理論を現代日本の家族をめぐる状況にどのように適用することができるか模索した。この問いは次年度にも続く課題である。
現地調査については、コロナの影響によりインタビューは実現できなかったものの、関係機関の協力を得て紙媒体のデータの電子入力を進めることができた。学生アルバイトを雇用し、約4600件のデータを電子入力した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

文献研究および紙媒体データの電子入力は順調に進んでいる。一方で現地調査は新型コロナウイルスの影響により2022年度は対面実施が難しかったため、やや遅れている。

今後の研究の推進方策

インタビューが未実施ではあるものの、文献研究および電子媒体に入力済みのデータをもとにまとめられる範囲の研究成果を出して発表する。
現地調査については、協力機関の関係者さんとの連携を進め、感染拡大防止に気を付けて実施の実現を図る。

次年度使用額が生じた理由

2022年度は新型コロナウイルスの影響により、対面インタビューの実施が叶わなかったことと、研究会や学会等がオンラインで実施されることが多かったため、旅費を使う機会が計画よりも大幅に減少したため、次年度使用額が生じた。
2023年度は対面でのインタビュー実施に向けて関係諸機関と調整を進めるが、感染に不安のある研究協力者については無理せずオンラインインタビューを行い、代わりに文献研究に研究費を回す。研究会や学会については対面開催される場合には積極的に対面参加し、他の研究者との交流・情報収集に努める。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] がんおよびその治癒を構成する情動(韓国語での発表)2023

    • 著者名/発表者名
      澤野美智子
    • 学会等名
      医療人類学冬季ワークショップ
    • 国際学会

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公開日: 2023-12-25  

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