• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

一次医療・二次医療の再編成に向けた医療提供体制の国際比較と法的課題の検討

研究課題

研究課題/領域番号 22K01184
研究機関金沢大学

研究代表者

石田 道彦  金沢大学, 法学系, 教授 (10295016)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード医療保険 / 二次医療 / サービス提供組織
研究実績の概要

今年度は、一次医療と二次医療の連結のあり方についてイギリスの医療制度の状況を中心に検討を進めた。Health and Care Act 2022に基づき、イングランド各地では、Integrated Care Systemsが医療・社会サービスの提供システムとして機能している。Integrated Care Systemsは、System、Place、Neighbourhoodの三層から構成されており、このうちプライマリケアを担当するGP診療所は、Neighourhoodのレベルでプライマリケアネットワークを形成し、二次医療や社会サービスとの連結を図っている。その法的形態、契約方式、医療費の支払い方式等について検討を行った。
上記の作業と並行して、わが国における医療・介護提供組織の特色と変化について検討を進めた。医療機関については医療保険法、医療法による重畳的な法的規整が構造的な特色となっている。また、介護保険サービス提供組織については、行政による規制監督、サービス評価、利用者による選択が重層的に機能することで、サービスの質の確保が図られてきたが、地域密着型サービスの導入により、こうした構造に部分的な変化が見られることを示した。これらに加えて、一般社団法人の仕組みを活用した制度(地域医療連携推進法人、社会福祉連携推進法人)により、新たな局面から患者・利用者の利益の確保が図られていることを明らかにした。このほかに、診療報酬の機能と限界、介護保険における地域密着型サービスの整備手法について検討を進め、2つの論文を執筆、公表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

アメリカおよびイギリスにおける1次医療と2次医療の関係、状況について調査を進め、近年の改革、変化を踏まえて制度の概要を明らかにすることができた。

今後の研究の推進方策

研究の最終年度にあたる本年度は、海外の制度の状況や比較検討を踏まえて、研究の総括を行う。その上で、今後のわが国における1次医療と2次医療の再編成のあり方について、医療法制、保険医療機関の指定、診療報酬のあり方などの観点から分析を進め、一定の展望を示すことを予定している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 診療報酬の機能と限界2023

    • 著者名/発表者名
      石田道彦
    • 雑誌名

      社会保障法研究

      巻: 18 ページ: 3-21

  • [雑誌論文] 地域密着型サービスの整備手法と法的課題2023

    • 著者名/発表者名
      石田道彦
    • 雑誌名

      週刊社会保障

      巻: 3238 ページ: 48-53

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi