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最終年度は、これまで実施した日仏に関する研究が現実的な合理性を有するか検討を行った。 まず、初年度の研究において、日本では、暗号資産及びそれと同種の技術を用いるNFTに関し、これを財と評価し、それが対応する財産権の属する法理によって処理する諸見解及び財としての性質に拘泥せずに合意・契約で流通させると述べる見解のほか、破産法を念頭に置いた整理など、多様な法的位置づけが登場していることを調査した。 次年度は、日本と同様に、フランスにおいても、上記のデジタルな財について(特にNFTについて)、財としての性質を認めない立場も存在しながら、現在では、暗号資産は所有権(フランス流の財の価値を人に帰属する権利)で支配するとの見解が多数を占め、NFTについても同種の見解が登場しつつあることを把握した。 このようなフランスの所有権法理を日本の有体物支配を前提とする所有権に直ちに応用することは困難である。しかし、ブロックチェーン上に記録された数量に基づいて人へ帰属する無体の財につき、これを法的な財として理解し、その財に財産権支配を承認し、既存の財産権に関する法理を応用するというフランスの解釈論をみると、日本においても同様に、解釈によって財産権による支配を目指す可能性があることを認識できる。 そこで、記録によって財を把握し、それに財産権を認める制度(振替株式の制度)に着目し、暗号資産だけでなくNFTを含めた総合的な解釈を提言した。すなわち、社債、株式等の振替に関する法律上の帰属、移転、第三者保護及び担保化の諸規定を暗号資産やNFTに類推適用し、暗号資産やNFTの問題を処理する解釈論を提示した。 最終年度は、以上の解釈論が上記以外の場面(ネット上の継続取引や相続などの場面)で、実務的に有用か否かを確認した。このことで、前述の担保にも関する総合的な解釈論が妥当性を有することを確認することができた。
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