研究実績の概要 |
本研究の目的は、標識法の基本概念とされる「混同」「普通名称性」及び「セカンダリー・ミーニング」に係る《需要者の認識》について、学際的な研究領域である消費者行動論の知見を参照しながら実証的に解明し、学術的な基礎研究を深化させることにある。 研究実績については、「混同」「普通名称性」及び「セカンダリー・ミーニング」それぞれについて進捗した。具体的に概要を説明すると、 「混同」については、既に実施していた混同のおそれに関する需要者アンケートの未分析のデータの整理・分析を行い、狭義の混同だけでなく、広義の混同についても分析可能であることを明らかにした論文を公開することができた。さらに、追加分析を行い、取引の実情の影響に言及した論文を完成し、公開の準備をすることができた。「普通名称性」については、既に実施していた普通名称性に関する需要者アンケートの未分析のデータの整理・分析を行い、社会言語学的における言語変化に言及した論文の公開をすることができた。「セカンダリー・ミーニング」については、[Bednall, D. H., Gendall, P., Hoek, J., & Downes, S. (2012). Color, champagne, and trademark secondary meaning surveys: devilish detail. Trademark Rep., 102, 967.]など、先行研究のレビューを行い、来年度実施を予定している色彩を争点とした需要者アンケートの実施の準備を行った。
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