研究実績の概要 |
本プロジェクトは2年目であるが、進捗はきわめて緩慢であった。とはいえ、いくつか貿易政策にかかわる業績は発表してきているのでここに掲げる。①は数年前に執筆し、その後、編集作業の遅延により出版が遅れていたものであるが、令和5年度になってにようやく日の目をみることになった。全世界的に、FTAおよびBITのいずれについても、近年停滞しており、その一因はポピュリズムであることを論じている。②は主に米中経済対立とその影響について論じたものである。まずリーマンショック後に、中国およびBRICSによる国際経済秩序への挑戦が始まり、その後トランプ政権になってこの対立が貿易政策にも及んだと論じる。ここでもポピュリズムは大きな要因となっている。したがって、本プロジェクトの延長線上にあるといってよいであろう。①“Change in the International Economic Order,” in Dai Yokomizo, Yoshizumi Tojo, Yoshiko Naiki (eds.), Changing Orders in International Economic Law: A Japanese Perspective (Routledge, 2023), Vol. 1, pp. 7-17.(査読無)②「米中対立と国際経済体制-通貨・金融体制を中心に」『国際秩序研究報告書:転換期のリベラル国際秩序と西側世界』日本経済研究センター,2024年3月,17-34頁.(査読無).
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