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2022 年度 実施状況報告書

寡占企業の戦略的CSR行動に基づく環境イノベーションと競争法運用に関する政策研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K01437
研究機関広島大学

研究代表者

大内田 康徳  広島大学, 人間社会科学研究科(社), 教授 (40321517)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード社会的責任 / 環境R&D / 競争政策 / 寡占モデル / ゲーム理論
研究実績の概要

私たちの生きるこの現実社会が環境低負荷型へと変化することが求められている一方で、多くの寡占市場において、企業はCSRに基づく行動を採用するようになっている。そうした戦略的な行動は多様なの産業に拡大し、多くの国の政府にとって競争政策の運用に際して無視できない大きな存在になっている。本研究では、戦略的CSRに基づく企業行動が「市場の失敗」による厚生損失を緩和し、同時に企業の利潤を拡大する状況を解明しながら、市場形態に応じた環境規制の望ましい水準とその在り方を模索する。また、環境規制と企業の戦略的CSR行動の下での望ましい競争法の適用について理論研究の蓄積を進める。こうした知見の蓄積がより望ましい競争政策のガイドライン作成のための基盤となる。
研究期間1年目の令和4年度においては、まず寡占企業の環境R&D投資モデルや競争政策を理論的に分析した文献ならびに企業の社会的責任に関する文献を丁寧に調査(サーベイ)し、最新の研究動向を把握することにつとめた。また、企業の環境CSRに関する志向を決定づける要因にも注目しながら、企業のCSRに基づく環境R&Dモデルの基礎分析も試みた。これらの基礎段階での研究成果は、次年度以降において、国内外の大学などで開催される研究会や全国規模の学会などで報告してより一層の精緻化と拡充を図る。そのうえで、国際的に評価される査読付き学術雑誌へ投稿し、受理・掲載されるようにつとめる予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

所期の目的に対して、基礎段階の調査および関連研究などおおむね順調に進展し、次年度以降での更なる発展につながる感触を得ている。

今後の研究の推進方策

所期の計画を進めるにあたって、国際的な研究動向を常に注視しながら国際的に競争力のある成果が得られるように心がける。令和5年度では、研究成果を研究会等で報告したり、他の研究者と議論を行うことで分析の深化や成果の精緻化を行う。また、英文論文として査読付き学術雑誌に投稿する作業にも力を注ぐ。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の影響により、対面での学会や研究会がオンラインでの開催に変更になったために旅費の支出が大きな影響を受けた。また、関連文献の調査や国際的に評価されるジャーナルに掲載された最新の研究動向を成果に反映させる作業も引き続き必要になった。

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公開日: 2023-12-25  

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